DF Mesh Merino Sleeveless

98g

¥9,000(税込)

はじめに

ウールの弱点を克服したメッシュのスリーブレス

DF Mesh Merinoは従来の100%メリノウールが持つ「乾きにくさ」「濡れたときのべたつき」「熱のこもり」といった欠点を高いレベルで解消した、山と道のオリジナル生地によるベースレイヤー・シリーズだ。

ウール特有の快適な着心地、消臭性や調湿性といったメリットをキープしつつ、二層(DF=Double Face)のメッシュ構造が汗を吸い上げて素早く乾かし熱をこもらせず、かつシェルを重ねれば暖かく、汗をかいても点接触で不快感が少なく、トレイルランやファストパッキングなど、負荷の高いアクティビティでも積極的に使うことができる。

伸縮性が高く体を動かしやすい生地の特性を活かすため、肌面の汗を逃さないスリムフィット。

メッシュ構造のウール素材のため、単体での着用時にバックパック等の擦れにより生地のピリング、穴あき、ほつれが起こりやすいこと、予めご注意ください。

カラーバリエーション

Brick Red
Cobalt Blue
Ivory
Black
Olive
Slate Blue
Taupe

スペック

Made in Akita, Japan

Material:
88% Merino Wool, 12% Nylon(170-175g/m²)
Weight:
98g (Size S)
108g (Size M)
119g (Size L)
130g (Size XL)
Size:
MEN | S / M / L / XL

制作ノート

メリノウールの弱点を克服したい

夏目彰(山と道)

「1週間着続けても匂わない」メリノウールを、僕たちは山で着るベースレイヤーの最高峰と考えているが、そうとは思わない人たちもいる。

「登山やランニングなど高い負荷の運動時には熱くなり過ぎる」とか、「汗で濡れると肌にまとわりついて動きにくくなる」とか、「化学繊維より乾きが遅い」とか。

確かに、メリノウールにも弱点はある。

Naomi Kazama, wearing the 2023 version Slate Blue color.

僕自身も汗でずぶ濡れになったメリノウールのTシャツが乾かず、テントサイトで濡れたまま着て、寝ながら乾かしたこともある。その時には、メリノウールはすごく良いけど、もう少し早く乾けばいいのになと思うこともあった。

そこで、メリノウールに通気性や速乾性、肌離れの良さといった化学繊維の持つ利点を加え弱点を克服した、山で使うための「スーパーメリノウール」を作れないかと考えた。 

開発当初から「通気性の高いメッシュのメリノウール」というイメージはあったが、更により良いものが作りたい。疎水性のメッシュベースレイヤーとメリノウールの組み合わせをこれ1枚で形にしたい。単体でも着れるように、ぱっと見はメッシュ生地とわからない方が良い。などなど、色々な開発課題を考えた。山と道のメリノウールの開発を手がける日本のウールの産地尾州の会社と共に試作を重ねた。最初に形になった試作生地は表面がメッシュだったが、それを表裏を逆にして、肌面を点接触にして、表面をフラットにして耐久性を上げた。

さらに、かいた汗を素早く発散するために、水を弾く疎水性の糸と逆に水を吸い込む親水性の糸という、2種類のオリジナルのメリノウール糸を開発することにした。

このページの「機能とデザイン」でも、仕組みを詳しく記しているが、このふたつの糸を組み合わせることで、ウールの弱点を克服したDF Mesh Merinoシリーズができ上がった。

開発からテストや量産の安定検証に数年を費やした。独自のメッシュ生地ということもあり、生地がどれだけ伸びたり縮んだりするかなど問題点の把握も重要な要素なのだ。

卓上や検査機関でのテストだけでなく、フィールドテストにも長い時間をかけた。もちろん自分も長いテストを行なっているが、メリノウールの弱点を克服という大命題に対して、多くの方の意見を伺いたかった。テストには社内スタッフだけでなく多くの関係者を巻き込み、20名近くの方々に使ってもらった。結果、多くの方に好評いただいたが、ふたつ懸念点も見つかった。

それは、メッシュであるための生地の耐久性の低さと、生地が厚いことによる保温性の高さだ。通気性が良いので、風が流れる山の稜線なら気持ち良く着れるが、風が通りにくい真夏の低山の森では、少々暑く感じるかもしれない。

とはいえ、寒暖差の激しい高山での使い勝手は素晴らしく、テスト中に、ハイクアップで汗でずぶ濡れになったDF Mesh Merinoが、稜線の風で瞬く間に乾いていったのには感動した。 

従来のメリノウールファンにも、メリノウールの弱点が気になり、化学繊維のベースレイヤーを愛用している人にも、一度試してもらいたい製品ができ上がった。長い時間がかかったが、ようやく皆様の元に送り届けることができた。(2022年)

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機能とデザイン

熱がこもらない

DF Mesh Merinoシリーズはメッシュ構造のため、従来のメリノウールと比べて抜群の通気性を持ちます。ハイクアップなど高負荷の行動中で暑く、熱がこもりやすい状況でも、風を通し熱を効果的に発散します。

ベタつかない

肌面は100%メリノウール糸で心地よい肌触りを持たせつつ、肌に点で接触するようメッシュ状に編み上げることで汗で濡れた時の不快感を減らしました。

さらに肌面には水を遠ざける疎水性加工、表面には吸汗性を高める親水性加工を施し、この2層構造(DF=Double Face)がすばやく水分を肌から吸い上げ、汗による肌のベタつきを防ぎ、快適な着心地を保ちます。

高い速乾性

メッシュ構造で速乾性の高いDF Mesh Merinoシリーズは、従来のメリノウールの課題であった汗冷えの原因となる生地の乾きにくさを解決しました。

アクティビティとシチュエーション

ハイキング

速乾性や通気性に優れ様々な温度帯と天候に対応することから、長い山旅に最適です。

化学繊維はたとえ抗菌防臭加工を施しても汗をかいて数時間後には匂いが気になり、乾いても翌日も着続けることには抵抗感がありますが、DF Mesh Merinoはウールの混紡率が高いため、天然由来の強力な消臭機能が期待できます。

1着で幅広い環境変化に対応し、臭いの問題が少ないため、着替えを減らして荷物を少なくできます。また速乾性が高いため洗濯しても従来のメリノウールよりもすぐに乾きます。

※単体で重量のあるバックパックを背負うと生地のピリングや穴あき、ほつれが起きやすいため、シャツやジャケット等と重ね着することをおすすめします。

トレイルランニングやファストパッキング

ストレッチ性が高く大きな動きにも追随するため、トレイルランニングやファストパッキングなど高負荷のアクティビティにおすすめです。

吸湿性が高いためシェルの内部も蒸れにくく、大量に発汗しても二層構造のメッシュ生地で肌面はドライな着心地が続き、濡れても通常のウールに比べて速乾性が高く、生地が重くなりにくいことも特長です。行動時に1枚で着用すれば風がメッシュ生地を抜けることでヒートアップを防ぐ一方、停滞時にはシェルを羽織ればメッシュ生地の中にデッドエアが保たれ、体温を維持します。特に保温性と汗や熱の処理を両立させなければならない寒冷時の活動に最適です。

しかし保温性の高さから、風が通りにくい山や、真夏の低山では熱く感じることもあります。

悪天候や寒暖差の大きい状況

DF Mesh Merinoの二層のメッシュ構造は暑熱時には通気するため涼しく、寒冷時にはシェルを羽織ることにより高い保温性を発揮します。

雨や汗に濡れても冷えにくく、ウールが持つ天然の調湿性と吸湿発熱性も相まり、昼夜の温度差が大きい状況や低山と高地を行き来する縦走登山、悪天候の予想される山行など、厳しい状況下で特に力を発揮します。

山と道のメリノウールとの比較

DF Mesh Merinoは通気性と速乾性において従来の山と道の100% Merino生地を大きく上回る性能を持ち、かつ保温性にも優れています。検査データによると、通気性は山と道の100% Merino生地の3倍弱、速乾性は2.5倍、保温性も1.4倍を達成。加えてウールの特性である調湿性・消臭性といった機能も高い水準にあります。

一方、強度(破裂に対する強さ)は100% Merinoとほぼ同等ですが、耐磨耗性の検査結果は100%メリノウールの4割程度と、生地表面の引きつれや穴あきには注意が必要です。

※各指標についてはDF Mesh Merinoの測定値÷100% Merinoの測定値×100によって求めた。
通気性:JIS 1096 L法(フラジール形法) 、速乾性:脱水15分後水分率(100% Merinoの測定値÷DF Mesh Merinoの測定値×100)、保温性:JIS L 1096 A法、強度:JIS L 1096 A法 ミューレン形法による破裂強度、消臭性:アンモニア成分吸収率、調湿性:吸放湿性(20℃湿度65%の吸湿量と40℃湿度90%の高温高湿状態における吸湿量の比率比較)、耐摩耗性:JIS L 1096 E法(DF Mesh Merinoの数値は各色平均)。

ベースレイヤーの中での位置づけ

一般的に速乾性と吸湿性、冷却性能と保温性能はそれぞれ相反する指標であり、片方が高ければ片方は低くなるという関係にあります。

DF Mesh Merinoは独自の二層メッシュ構造によりこの相反する性質を同時に満たし、これまで速乾性やクールダウン性能を重視し化繊系のベースレイヤーが選ばれてきた領域でも高い機能性を発揮します。

メリノウールの特長

強力な天然の消臭機能

メリノウールは「1週間着続けても匂わない」と言われるほど高い消臭機能を持ちます。化学繊維のなかには消臭機能を施されたものもありますが、実際の性能は天然の100%メリノウールが圧倒的に優れています。

その消臭メカニズムについては未だ多くの謎が残されており、一説には、ウールは臭気成分の吸着量が極めて多く、繊維内に人間の嗅覚に届かないレベルで取り込まれるとも言われていますが、山と道としても今後独自の実験と検証を行っていく予定です。

夏涼しく冬暖かい、天然の調湿機能

メリノウールは「天然のエアコン」とも言われるように、衣類内の温度や湿度をコントロールし快適な着心地を作り出します。

暑いときには涼しくなり、寒いときには暖かくなるこの相反する特性は、ウールの「クリンプ」と呼ばれる繊維の縮れが生地内部に空気層を作ることで高い通気性と透湿性を保つことと、「コルテックス」と呼ばれる繊維の皮質部が取り込む吸湿量が外気の湿度に合わせて変化し、湿度が高くなればなるほど多量の湿気を吸湿することに起因します。

「クリンプ」が作る繊維内部の空気層はダウンや化繊綿と同様にロフトとして熱を保ち、同重量のコットンや化学繊維に比べて保温性に優れます。

濡れても暖かく、低体温症を防ぐ

ウールは濡れると「吸着熱」を発します。熱伝導率が低いため体温が奪われにくく、濡れても糸に弾力性があり、潰れずに繊維間の空気を保持するので保温性を失いません。さらに繊維内部に吸水する性質があり、肌面から水分を吸い上げドライな着心地が続きます。

繊維は湿気を吸収すると「吸着熱」と呼ばれる熱を発生しますが、ウールはコットンの2.5倍、ポリエステルの20倍もの熱を発生させます。

『山と道ラボ ベースレイヤー編』について

ベースレイヤーについてはJOURNALSでの連載『山と道ラボ ベースレイヤー編』において、ハイカーズデポの土屋智哉さんとRun boys! Run girls!の桑原慶さんをお招きしての鼎談からその発展の歴史、天然素材や化学繊維の相違を浮き彫りにした様々な試験とそれを踏まえた各ベースレイヤー素材の総合的評価、また注目製品の実着レビューまで徹底的に深掘りしました。一部難解な内容も含みますが、現在のベースレイヤーを取り巻く状況を理解するための資料としてぜひご活用いただければ幸いです。

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ウールのデメリット

優れた特性と機能を持つメリノウールですが、もちろん欠点もあります。どうぞメリット/デメリットをご理解の上ご着用ください。

  • 水を吸って重くなる
    含水率が高いウールは生地中に多くの水分を吸収できるため、化繊に比べると乾くまでに時間がかかります。ただし、速乾性の高い繊維は水分蒸発と共に気化熱が生まれ、体温をも素早く奪ってしまうリスクがあります。また速乾性に関しても、同じ生地厚であればコットンより早く乾燥します。
  • 虫に食われやすい
    ウールやカシミヤ、シルクなどのやわらかい動物性繊維は、衣類害虫に最も好まれます。
  • 擦れて穴が開きやすい
    ウールは繊維長が短いため、擦れると繊維が抜けやすく、化繊や綿素材と比べて比較的生地が痩せて穴が開きやすい素材です。
  • 縮みやすい
    洗濯で縮みやすい特徴を持つウールは、縮みにくくする加工を施したウォッシャブルウールであっても、多少の縮みはどうしても生じてしまいます。洗濯直後は広げて形を整えてから干し、軽くアイロンで伸ばすなどのケアをしていただくと、縮みを軽減させることができます。
  • 斜行による歪みが生じやすい
    ニット素材の特性上、洗濯すると糸の繊維が膨潤して撚りと逆方向に戻ろうとする力が生じ、生地が斜め方向に変形していくことがあります。これにより、製品の形状に歪みが発生する場合があります。
  • ウール独特のにおいがする
    動物繊維の特性上、洗濯時の脱水後など湿った状態で独特のにおいを感じる場合がありますが、乾燥後はにおわなくなります。

本稿は繊維加工会社・試験機関への取材と参考文献を元に編纂しました。
参考文献:『羊毛の構造と物性』日本羊毛産業協会編 繊維社刊

各部のディティール

襟ぐりとアームホールは細めの幅の共布をW付け始末しています。

バックパックのショルダーストラップで擦れないよう肩線を後側にデザインし、フラットシーマミシンを使用して縫い目を平らに仕上げました。

レビュー

2023年にアメリカ大陸の3大ロングトレイルの一つであるコンチネンタル・ディバイド・トレイル(CDT)を踏破した山と道スタッフJKこと中村が、約5,000kmにも及ぶ壮大な旅で感じた製品の使用感と、製品開発中にテストしていただいたロングディスタンスハイカーや山岳耐久レースの選手、そして山と道HLCアンバサダーの皆さんのレビューをご紹介します。

中村純貴(山と道)

山と道 コミュニケーションスタッフ。2018年、メキシコからカナダまでアメリカを縦断する「パシフィック・クレスト・トレイル(PCT)」4,250kmを踏破。歩いたことで「足るを知る」という考え方に気づき、ULの重要性を知る。同年山と道に入社。以降、山と道HLCを通してULハイキングを学び、実践を通しUL的思考に磨きをかけ、深めてきた。そして今年2023年、コンチネンタル・ディバイド・トレイル(CDT)を踏破。
Instagram: @junki.hiker

DF Mesh Merino Sleevelessは汗をかいても肌への密着感はほとんどなく、休憩していると自分の体温と風ですぐに乾いてくれる。CDTを繋ぐ州では湿度が18%まで下がることはよくあり、さらに乾燥を加速させてくれて、終始さらっとした着心地だったことを覚えている。

腰ベルトとの接触により、フロント下腹部あたりには穴があき、腰あたりの生地は擦れによりダブルフェイス(DF)がワンフェイスになるまで薄くなっていた(笑)。また洗濯時は特にケアはしておらず、ネットにも入れず、他のハイカーたちの衣類と一緒に洗濯をかけ、乾燥機にもガンガンかけていた。けれども型崩れや着用できなくなるような大きな問題はなく、最後までロングトレイルの旅を快適にしてくれた道具のひとつである。

清田勝(ロングディスタンスハイカー)

cafe & bar peg. 店主 2013年 自転車日本一周/2014年 オーストラリア・ワーキングホリデー/2015〜16年 世界一周/2017年 パシフィッククレストトレイル /2018年 アパラチアントレイル /2019年 コンチネンタルディバイドトレイル/2020年 みちのく潮風トレイル。旅や自然から学んだことをSNSやPodcastなど音声メディアを中心に発信。

Instagram: @masama43

本州を横断する真夏の23日間の旅で、ほぼ毎日着用したDF Mesh Merino。ロード歩きから標高2000mを越えるアルプスなど、様々なシチュエーションで活躍してくれました。

ロード歩きや山の登り始めは噴き出すように汗をかいていましたが、濡れた服がまとわりついて動きづらいといったこともなく、濡れてもどうせすぐ乾くだろうという安心感から、小雨程度ならレインウェアを着なくても歩けてしまう感覚でした。

風が吹く稜線や汗で体が冷えそうなタイミングでは、UL Shirtのような乾きやすい素材のウェアを重ねると、保温しつつ素早く乾いてくれますし、1日の行動を終えてテントに入る時も、着ながら乾かすことが容易にできました。

個人的には春から秋にかけての暖かい時期のベースレイヤーとして重宝しそうです。

林田裕介(TJAR2022選手)

2020年TJAR出場、2022年TJAR完走。2012年に登山の楽しさに目覚め、都内近郊を中心に週末登山を楽しむ。2014年に「グレートトラバース 日本百名山ひと筆書き」に感銘を受け、田中陽希さんのTJAR参加実績を知り興味をもつ。その後2016年のTJAR報告会で選手のレベルの高さと人間的魅力に憧れを抱き、練習を開始。その後2018大会では選考会で不合格、2020大会で初出場を果たすも、悪天候のため西鎌尾根にて中止に。そして、TJAR2022大会にて念願の完走を果たす。

2022年の8月に行われたトランスジャパンアルプスレース(TJAR)にDF Mesh Merinoを着用して出場しました。ウールは暑い日は熱がこもるかなと思いましたが、両脇から程よく熱が逃がされ、汗で生地が体に張り付くこともなく、昼間のロードでも快適に過ごせました。

アルプス稜線上でも風が吹いたら適度に涼しく、肌触りも良いのでメッシュインナーなしで着れる点も気にいりました。インナーなしでは夜は寒いかなと思ったのですが、雨に濡れてもまったく冷えることなく過ごせました。

一方でザックのハーネスと当たる部分が摩耗しており(特に腰回り)、生地表面の強度はあまり高くないかなと感じました。シチュエーションとしては、荷物をできるだけ減らしたい時や、肌寒さが気になってくる秋のはじめくらいの季節に最も合いそうです。

ハイキング・クライミング・釣りはもちろんのこと、冬のランニング(袖あり推奨)、秋冬の普段着のインナーなど幅広く活用できると思います。

廻谷朋行(山と道HLC北関東アンバサダー)

『LUNNETES』スタッフ。20歳の頃に友人と登った那須岳での言葉にできない感覚に魅了され山に登り始める。山と道のサコッシュを手にしたことでULカルチャーと出会う。同時にMYOGにも目覚め、自作した道具で山に行く楽しみを覚える。カメラメーカーを退職後『LUNETTES』のスタッフに。ハイクの他にフライフィッシングとテレマークスキーにも夢中。

DF Mesh Merino Sleevelessを着用し、9月の中旬に1週間ほど四国をハイキングした。晴れた日中にびっしょりと汗を吸って濡れても、肌への張り付きがなく濡れた感じが少なかった。ザックを再び背負うときの背面の汗冷え感も少なく、少し長めの休憩をすれば乾いたと勘違いするほどだった。

雨の時や気温が上がらない時間帯では上にUL All-weather Jacketを着用して行動したが、雨に打たれ中までずぶ濡れになるような状況でも不快感は少なかった。

肌離れの良さは風に当たる場所での休憩のようなシチュエーションでは逆に寒さを感じたので、早めに上着を着るのがよいと思う。

濡れによる張り付き感や冷えを感じにくいため、暑い時期でもベースレイヤーとして積極的に使っていきたくなる一方で、気温が低い時期に他のアイテムと組み合わせた時にどうなるか試してみたい。

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素材

独自開発した二層構造のメッシュ生地

寒暖差の大きい状況で負荷の高い行動を続ける場合、保温性を高めれば蒸れや熱のこもりが気になり、逆に通気性を高めれば冷えのリスクが生じるなど、ウェアリングは難易度の高いものでした。

山と道はこれまで、優れた調湿性や保温性、消臭性、濡れた際の冷えにくさなど、様々な優れた特性を持つ100%メリノウール生地をおすすめしてきましたが、一方でヒートアップし大量発汗するような状況では不快感を抱く場面があったことも否めません。DF Mesh Merinoはこうした課題に対応すべく、山と道が長い時間をかけて開発したオリジナル生地です。

肌面は水を遠ざける疎水性加工を施した100%メリノウール糸で心地よい肌触りを持たせつつ、肌に点で接触するようメッシュ状に編み上げることで汗で濡れた時の不快感を減らしました。一方でフラットに編み上げた表面はナイロン芯にメリノウール糸を巻いた化繊混紡糸にすることで耐久性と速乾性を高め、さらに吸汗性を高める親水性の加工を施しました。この疎水と親水の2層構造(DF=Double Face)が水分をすばやく肌から遠ざけて乾燥を促すメカニズムを作り、汗冷えを防ぎサラリとした着心地を保ちます。

行動時は高い通気性によりヒートアップしにくい一方、停滞時はメッシュ層が空気層を保持し(防風性のあるシェルなどをレイヤリングするとより効果的です)、体温を効果的に維持します。ウールの混紡率を9割近くとギリギリにまで高めた結果、消臭性や調湿性といった天然由来の優れた特性も保たれています。

表面

肌面

DF Mesh Merino

DF Mesh Merino:170-175g/m²
素材:ウール88%、ナイロン12%
表面(天竺):ウール79% ナイロン21%/親水加工
肌面(メッシュ):ウール100%/疎水加工

破裂強度(JIS L1096A)416kPa(各色平均)
ゴム膜を生地にあてて膨ませ生地が破れたときの圧力の数値保温性(JIS L1096A):34.4%
熱源に生地を乗せた際の熱源のエネルギー損失量

サイズについて詳しく

  • Hide 178cm-68kg
    Size L (Slate Blue 2022)

    • Hide 178cm-68kg
      Size L (Slate Blue 2022)

      • Ken 168cm-52kg
        Size S (Taupe 2023)

      • Ken 168cm-52kg
        Size M (Olive 2023)

      • Matsu 169cm-69kg
        Size M (Slate Blue 2023)

      • Matsu 169cm-69kg
        Size L (Olive 2023)

      • Ippei 172cm-62kg
        Size M (Taupe 2023)

      • Ippei 172cm-62kg
        Size L (Slate Blue 2023)

      • Kim 175cm-70kg
        Size M (Slate Blue 2023)

      • Kim 175cm-70kg
        Size L (Olive 2023)

      • Pony 173cm-76kg
        Size L (Olive 202)

      • Pony 173cm-76kg
        Size XL (Black)

      • Tsuka 183cm-65kg
        Size L (Slate Blue 2023)

      • Tsuka 183cm-65kg
        Size XL (Black)

        • Ken 168cm-52kg
          Size S (Taupe 2023)

        • Ken 168cm-52kg
          Size M (Olive 2023)

        • Matsu 169cm-69kg
          Size M (Slate Blue 2023)

        • Matsu 169cm-69kg
          Size L (Olive 2023)

        • Ippei 172cm-62kg
          Size M (Taupe 2023)

        • Ippei 172cm-62kg
          Size L (Slate Blue 2023)

        • Kim 175cm-70kg
          Size M (Slate Blue 2023)

        • Kim 175cm-70kg
          Size L (Olive 2023)

        • Pony 173cm-76kg
          Size L (Olive 202)

        • Pony 173cm-76kg
          Size XL (Black)

        • Tsuka 183cm-65kg
          Size L (Slate Blue 2023)

        • Tsuka 183cm-65kg
          Size XL (Black)

          推奨サイズ / Recommended Size

          Men
          Size S M L XL
          体重 / Weight
          kg
          52~61 59~69 67~78 76~85
          胸囲 / Chest
          cm
          80~90 85~95 92~102 100~110

          製品サイズ / Product Size

          Men

          単位:cm
          Size S M L XL
          着丈 / Length 65 68 70 72
          肩巾 / Shoulder Width 34 36 39 42
          身巾 / Body Width 43 45 49 53
          裾巾 / Hem Width 40 42 46 50

          上記は製品購入時の未洗濯状態の数値です。

          ※伸縮性のあるニット素材の特性と、縫製の誤差等で実寸と記載の寸法に違いがある場合があります。
          ※着用後に伸び洗濯後に縮みますが、伸縮率には個体差があります。
          ※洗濯機の種類やコース設定などの違いでも伸縮率が変わる場合があります。
          ※洗濯乾燥後に縮みが気になる場合は、伸ばしながら蒸気アイロンをかけることで改善できます。

          山と道のDF Mesh Merinoシリーズにはワイドフィット/スタンダードフィット/スリムフィットがあり、DF Mesh Merino Sleevelessはスリムフィットです。

          使用上のご注意

          生地の耐久性について

          メッシュ状の凸凹した表面を持つDF Merino Meshは、単体で着用した際にバックパック等との擦れにより生地のピリング、穴あき、ほつれが生じやすい構造になっています。

          ウールはそもそも繊維長が短く、擦れると繊維が抜けやすく、化繊や綿素材と比べて比較的生地が痩せて穴が開きやすい素材です。薮こぎや岩場等での行動、ハードメッシュなどとの接触には通常のウールニット素材以上に注意が必要です。

          ハードな取り扱いが発生する場合には単体で着用せず、上にシェルやシャツを着用することをおすすめします(通気性が高く風を通しやすいため、寒冷時の対応という意味でもシェルは有用です)。

          生地の移染について

          Blackの本製品と白や淡色のシャツが汗や雨で濡れた状態で擦れると色移りする場合がありますのでご注意ください。

          サポート

          製品ケアについて

          • 他の洗濯物との接触によるピリングや損傷を防ぐため、単体かネットに入れて洗濯してください。
          • メッシュ構造で変形や歪みが生じやすい素材のため、製品の形を整えてから平干しするようにしてください。
          • 疎水性、親水性は素材由来の特性ではなく後加工で付与されたもので、洗濯回数を重ねていくうちに効果が低下していく可能性があります。
          • 虫に喰われやすいため防虫剤や密閉袋等の防虫対策を行って保管してください。

          SUPPORT「製品ケア」をご確認ください
          さらに詳しい洗濯や保管方法、シワや縮んでしまった時の対処法については、SUPPORT「製品ケア」内、DF Mesh Merinoのページで写真や動画を交えて紹介しています。正しくケアを行うことで製品の機能や性能をより長く保つことができます。ぜひ参考にしていただき、末長くご愛用いただければ幸いです。

          お支払いについて

          • お支払いはご注文時にお願いします。
          • お支払いはクレジットカード、または銀行振込が利用できます。
          • クレジットカードはVISA、MASTER、JCB、AMEXに対応しています。
          • 銀行振込の場合は、注文確認メール到着後5日以内のご入金をお願いします。
          • 銀行振込手数料はお客様のご負担となります。
          • 領収書は製品発送時に送る発送完了メールに添付されたリンク先からダウンロードをお願いします。

          発送について

          • ご購入後に注文確認メールをお送りします。
          • 決済確認後、3日以内に製品を発送します。
          • 大型連休、災害、悪天候、ご注文の集中、ご注文の追加確認等により出荷、配送に遅延が発生する場合があります。
          • 製品が発送された時点で発送完了メールをお送りします。
          • 別々に注文した製品の同梱発送はできません。

          当製品1点のみご購入の場合、配送料のお得な日本郵便の「ゆうパケット」が利用できます(沖縄県・離島を除く)。
          送料:300円

          • お届け先の荷物受け、郵便受け等に配達・投函します。
          • 配達荷物に対する補償が付きません。
          • 差出日の翌日ー翌々日以降にお届けします。
          • 追跡サービスに対応します。
          • 配送の日時指定には対応していません。

          他製品を含む2点以上ご購入の場合は佐川急便で発送します(沖縄県、離島のお客様はヤマト運輸で発送します)。
          送料:500円/950円(沖縄県)

          サイズ交換について

          ご購入後、製品のサイズが合わなかった場合は交換対応いたします。交換に際し以下の内容をご確認のうえ、SUPPORTページ内の「サイズ交換・不良品サポート」よりお申し込みください。

          • 未使用品のみ交換いたします。試着程度は問題ございません。
          • 交換は製品到着後5日以内に限ります。
          • 製品を弊社で確認し、たばこや化粧品等の臭い、汚れ等が認められた場合は返品をお断りする場合がございます。

          修理について

          山と道ではすべての製品の修理を受け付けています。穴あきやパーツ補修、経年による劣化など、修理のご相談はSUPPORTページ「修理について」よりぜひお気軽にお寄せください。

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