
理学療法の視点と、数千キロのトレイルから見えたウルトラライト
バックパッキングにおいて、荷物の重さは単なる数字ではありません。それは身体への物理的な負荷であり、同時に行動の自由度や判断力に影響する、見えない制約でもあります。
では、身体も心も「自由」でいられる「自分にとって適切な重さ」とは何でしょうか。
今回は理学療法士であり、『テアラロア』『ヘキサトレック』など数千キロのロングトレイルを歩いた鳥越恵さんをゲストに迎え、「荷物は体重の10%」という定説の裏にある身体のメカニズムから、数千キロの旅を経て辿り着いた「持たないことで得られる自由」まで。エビデンスと実体験を往復しながら、あなたにとっての「快適重量」を体系的に紐解いていきます。
不要なものを削ぎ落とした先に、何を選び、何を背負うのか。理学療法という視点を通して、ウルトラライトの考えを共に探求しましょう。
- 耐荷重を科学的に捉えて、実体験と照らし合わせるトーク
- 第1部:耐荷重の科学・身体への影響
- 第2部:歩いてわかった「ウルトラライト」の私的解釈
- 自身の真の耐荷重を理解し、これからの道具選びのヒントを見つける
- プログラム後には交流会を実施




鳥越さんからのメッセージ
テアラロアとヘキサトレックを歩きながら考えたのは、荷物は自分自身が重いと思わなければいいのじゃないか? 重い物を背負える身体になればいいのじゃないか? ということでした。重い荷物でも身体が順応すれば主観的な重さは変わっていきますし、ベースウェイトを減らしても食料や水で結局は重くなります。
理学療法士の視点から見て、人間にかかる運動負荷は年齢や体重、心拍数などによって決まるように、耐えられる重さは人それぞれ違うのではないでしょうか。だからこそ、ウルトラライト装備=4.5kg以下と一律に決められるものではないのでは? と疑っていました。
バックパックには耐荷重量がありますが、それを背負う人間の耐荷重量はどう考えたら良いのでしょうか。重い荷物を背負うためには何が必要なのか。そして、そもそもなぜウルトラライトにするのか。
そんな問いを皆さんと一緒に考えながら、それぞれのウルトラライトハイキングがより楽しくなる時間にできたらと思っています。

1992年石川県・金沢市生まれ。東京都内で理学療法士として働いた後、映画のロケ地を探索する目的で2022〜23年にニュージーランド・Te Araroaをスルーハイク。それからロングトレイルの楽しさに開眼し、2024年にフランス・Hexatrekも歩く。現在も理学療法士を続けながら次のロングトレイルを計画中。Te Araroaの様子を赤裸々に語っている書籍『Te Araroa Dorodoro Diary』の詳細はこちらから












