山と道

中島英摩のHLC北関東
『奥日光1泊2日ULハイキングワークショップ』参加記

スタッフの日々のハイキングの記録を綴るこの『山と道トレイルログ』ですが、今回は番外編として、最近、何かと山と道をお手伝いしていただいているライターの中島英摩さんに、山と道HLCのプログラムに参加した模様を寄稿してもらいました。

今回、英摩さんに参加してもらったプログラムはHLC北関東の『奥日光1泊2日ULハイキングワークショップ』。ハイキングの距離は短めに設定し、パッキングの検証やシェルターやクッキングツールの紹介などワークショップの時間を多く設けることで、ULハイキングのノウハウをフィールドで実践的に学ぶことを目的としたプログラムです。山を始めた当初はULだったものの最近はそれほど軽量化を意識していなかったいう英摩さんにも、今回のプログラムを機に軽量化にふたたび向き合ってもらいました。

さすが、プログラムやHLC北関東の雰囲気がとてもよく伝わる内容に仕上げてもらいましたので、山と道HLCの活動に興味ある方、ぜひ読んでみてください!

文/写真:中島英摩

「エマさん、装備をULにできますか?」

今回のHLC北関東のプログラムに参加することになったのは、開催3日前のこと。山と道のオフィスで隣の席に座っていたJOURNALS編集長の三田さんから、「今週末空いてます?」とふいに聞かれて「ハイ」と答えたその夜にはもう準備に翻弄されていた。

今後、より情報発信に力を入れていきたい山と道HLCのプログラムに参加してレポートを書くという御用命賜ったわけなのだが、山と道スタッフのなかではどうやらわたしはヘビーハイカーらしく(みんなでの宴会山行に背負子で乗り込んだし)、急な参加で装備がないのではと心配された。

10年ほど前、テント泊を始めた頃はUL(ウルトラライト)装備だった。オートキャンパー時代の友達からアルプスハイキングに誘われたのがULハイキングとの出会いで、当時わたしを誘ってくれた先輩方のテントには床やメッシュはなく、ぺらぺらの板みたいなマットで寝ていて、それが普通じゃないと知らずに真似っこして道具を買っていた。でも、その後アウトドアライターになったことで、ハイカットの重厚な登山靴にフレームザックを背負ったり、お気に入りの山小屋に通ううちに歩荷手伝いもするようになったりと、すっかりヘビーハイカーと化していた。

なにせ、今回わたしが参加するのは山と道HLCのなかでもWORKSHOPというカテゴリのプログラムだ。ハイキングの距離や行動時間はあえて短めに設定し、途中でアンバサダーのプレゼンテーションや参加者を交えたディスカッションなどの時間を設けることで、より具体的にULハイキングの理解を深めるのだとか。

「これ読んで準備よろしくデス!」と三田さんから送られてきたURLを開くと、募集要項のなかに

1泊2日のテント泊装備はベースウェイト*4.5kg以下を目指してください。
4.5kgにできない場合は参加不可となりますのでよろしくお願いいたします。

*水・食料・燃料を除いた装備一式を入れたバックパックの重量

と書いてあり、思わず背筋が伸びた。4.5kgか……。

WORKSHOPプログラムは、同じくHLCのプログラムである『山と道のULハイキング入門』に参加歴があり、ULハイキングを実践したい方ならば誰でも参加できる、いわば入門に続く初級編。「持ってるテントやバックパック単体で1kg以上あるよ、どうしよう!」という人でも大丈夫。山と道のウエアやギア、協賛するシックスムーンデザインズのテントを無料で貸し出しているので、軽い装備に交換して実際にULハイキングを実践できる。

参加者は事前に当日携行する予定の装備とその重量を記入したギアリストを提出すると、「これはこうすればもっと軽くできる」「これは必要ないのでは?」とHLCアンバサダーよりアドバイスが入り、それは参加者全員にも共有される仕組みだ。ULハイカーの小さくて軽量なバックパックを見ていると、いったいその中に何が入っているのかと思うけれど、それが全部わかるのだから面白い。

わたし自身、山岳縦走大会出場時などにギアリストを作った経験は何度かあったが、山と道HLC用のギアリストは想像以上に細かかった。たとえば、バックパックに入っている物はスタッフサック類、ジップロック類、携帯電話、カメラ、カラビナ等、全てひとつずつ計量しなくてはならない。イメージではなく実際の重さを知るためには必要な作業だが結構大変。また、カタログ値は記入せずに必ず実際に測って記入しなくてはならない。カタログ値と製品の実際の重さは異なることが多いからだ。
 
いつどこで買ったかすっかり忘れたメーカーの揃わないペグたちを1本1本計りに乗せた。テントやシュラフを計ってみるとスタッフサックが重い気がしてより軽いものに入れ替えたりもした。やり始めるといつもはテキトーに詰め込んでいた装備のちょっとしたムダが気になりだし、いる、いらない、やっぱいる、やっぱいらないと、迷宮入りしてしまい、ギアに囲まれて一晩を過ごした。

正直言って、荷物を背負えるようになってからは、装備の取捨選択にちょっと無頓着になってしまっていた。だって重くたって背負えるもん、と。そうやってなんでもかんでもドサッと詰め込んで、豪勢な酒と肴で宴会するのが定番になっていった。

真夏と言えども4.5kgってかなり厳選しないと叶わない。経験を重ねるにつれて洗練されていくものかもしれないが、「自分にとって本当に必要なものは何なのか」をちゃんと意識していないと思考停止してしまうもんだと痛感した。撮影に使用するミラーレス一眼(1037g)は手持ちだから除外させてもらうとして……なんとかベースウェイト3.41kgにまとめた。もう少し軽くできそうだったけど、当日の天気予報は両日あいにくの雨で、雨用装備にした。

さっそく取り出した電子計り

今回のHLC北関東の舞台は日本が誇る世界遺産の史跡や人気の景勝地を有する日光国立公園。雨予報はどこへやら、男体山には雲がかかっているけれど案外天気は悪くない。

集まったのは参加者男女6名に加えて、HLC北関東アンバサダーの廻谷朋行さん、廻谷さんの勤務先である栃木県那須塩原市のアウトドア&セレクトショップLUNETTESのオーナーであり、HLC北関東のプログラムにも毎回参加している水戸岳志さん、山と道HLCの正式な発足前からの常連の松下さん、そしてわたしの合計10人。山歴などの簡単な自己紹介に加えて、準備では主に何を軽量化したのか、レンタルしたもの、どんなアドバイスがあって何をどう変えたのかをひとりずつ話していく。見た目はみんなかなりコンパクトにまとまっている印象だった。ひととおりの紹介を終えて、さっそく廻谷さんが取り出したのは吊り下げタイプの電子計りだ。

「はい、4.2kg!」

食糧や水を入れても5kg以下の人もいて、おお〜っと声が上がる。ベースウェイトを軽くしても、当日のパックウェイトが重すぎると本末転倒。それはみなさん意識していたようで、ほとんどの人がパックウェイトに+2kg〜3kg程度に収まっている優秀さ!わたしは水分を1.5L持って、トータル6.4kgくらいだったと思う。全員クリア。ダメって言われたらどうしようかと思った! と、みんなで胸を撫で下ろした。

今回のコースは、直前になって色々と変更があった。まず、戦場ヶ原の歩道(自然研究路)は、木道補修工事のため一部通行止めになっていた。それから宿泊予定だった日光湯元キャンプ場で前日(!)にクマが複数回目撃され突如閉鎖されてしまい、幕営地が集合場所の日光二荒山神社からわずか4kmの菖蒲が浜キャンプ場に変更となった。しかも中禅寺湖沿いの超どフラットな遊歩道で辿り着ける。湖畔の人気キャンプ場らしく週末は大盛況、定員を超えると入れなくなるってことで、スタート早々にサッサと歩いてとにもかくにもチェックインをして寝床を確保した。

あ〜、ここに荷物をデポして手ぶらで行きたい気分。なんなら朝っぱらからビールをひっかけ昼寝でもしたい気分だけど、これはあくまでULハイキングのノウハウをフィールドで学ぶワークショップだった。

「どういう風に周りますか?」

予定が変更になったぶん、他のルートを歩くことになり、廻谷さんが参加者に問いかけて、それぞれ地図をチェックする。地図アプリが便利な時代だけど俯瞰して見るにはやっぱり紙がいい。「こっちのほうが歩きやすいかも」「明日歩く道とできるだけ重複しないほうがいいよね」など意見を出し合って、中禅寺湖の北にある高山の周りを時計回りに歩くことになった。

健脚なメンバーを先頭に湖のふちをなぞるシングルトラックを進んでいく。綺麗に整備されていて歩きやすく、ふかふかのトレイルが足を包み込む。

「少し休憩にしましょうか。何か補給でもしましょう」

廻谷さんからの声掛けで湖畔の浜でひとやすみ。歩き始めて数時間経つけれど、そう言えばあまり補給を口にしていなかった。食べるタイミングって意識していないと案外気付くのが遅くなりがち。“シャリバテ”(エネルギー不足)になる前に、各々持ってきた行動食を摂る。

参加者の石山さんご夫妻は山と道のウェアやギアをHLCのレンタルサービスで借りていて、旦那さんの和史さんは全身借りたのだそう。「いつもなら選ばないようなカラーでちょっと恥ずかしいんですが…」と照れ臭そうだったが、スタイル抜群の彼にとても似合っている。購入前に、試着室ではなくフィールドで試す機会ってなかなかないと嬉しそうだった。

千手ヶ浜まで行くつもりだったが、空を見上げるとなんだかちょっと雲行きがあやしい。「雨が降る前にテントを張りたいよね!」と満場一致で高山方面へ登って戻る小回りルートへ変更。

健脚なメンバーを筆頭に、それなりに息の切れるつづら折れの急登をみんなで順番に引っ張りあって随分とコースタイムを巻いた。本日の登りの終着点、山頂の分岐に着いて「ヨッシャ―、着いた!」と頑張りをたたえ合うが、「山頂は眺望がないからいっか!」と満場一致で下山開始。

テント場でのお披露目会

キャンプ場に着くなり、さっそく寝床を準備。設営を終えたら各自の幕営装備のお披露目会、品評会か。自分の(あるいはレンタルした)テントやタープの重量や選んだ理由、寝具の紹介、軽量化のために工夫したことなどを順番に話していく。

廻谷さんと松下さんはものすごく小さいZパックスのスケスケタープ(ヘキサミッドポケットタープ)。UL初級者にとってはかなり刺激的!どうやって寝るのか、着替えは? 虫は? 雨は? とみんなも興味津々。キャンプ場だから余計に目立つその小ささ。誰よりもバックパックが小さくて軽い理由は正にこれか! と納得。荷物の重量と嵩の大半を閉めるのはたいてい幕と寝具関係で、これを改善すると劇的に軽量化できる象徴とも言える。それに、ULの先輩方はそもそも持っているモノが少ないからタープのなかで散らかることもなく、至ってシンプルなそのスタイルに“持ちすぎている”自分を反省した。

長年オートキャンプが趣味で最近登山を始めた塩月さんは、ティピータイプのテントに煙突ストーブで真冬のソロキャンプをするという本格派。今回、シックスムーンデザインズのデュシュッツタープをレンタルして初めてのULテント泊だ。コットは極薄マットに、グラウンドシートはエマージェンシーシートに、コットンテントは小さなフロアレスシェルターになり、これまでとはまるで違う住まいが完成した。

渓流釣り好きの櫻井さんはツェルト派。これしか持っていないからという理由らしいが、世のツェルトマスターたちの使いこなしっぷりに憧れているわたしとしては、ぜひこれからもツェルト一筋で突き詰めて欲しいと願ってしまう。一方でグラウンドシートはエマージェンシーブランケット一枚で軽量化、寝袋は通販で購入した安価なものという選択。

日光にはしょっちゅう通っているという地元の高橋さん(愛称はロコねぇさん)は、最近新調したシックスムーンデザインのルナソロ。バスタブ型でインナーのネットもあるため、こちらは虫が苦手な人でも安心。広々としたスペースで、一見重そうだけれど軽量で、インナーごとスタッフサックにコンパクトに収納できるところが気に入っているのだそう。液剤でシーム処理をしてきたそうだ。「途中からめんどくさくなっちゃって。なんだか汚くなってこれでいいのかどうか…」と心配そう。

「ロコねぇさん、それ、中じゃなくって下じゃないですか?」

グランドシート代わりのエマージェンシーシートをテントのバスタブ内に敷くうっかりミス。グランドシートの役割の説明を受けて、なるほどと納得。夏には北アルプスでの縦走を計画しているらしく、その前にキャンプ場で試し張りができて良かった!

石山さんご夫妻が選んだのは軽量シングルウォールの代表格、ヘリテージのクロスオーバードーム。ひとり用として使っていたものを今回は思い切ってふたりで使うことにして、大幅な軽量化に繋げた。窮屈さは否めないが気温が低い時には広いテントよりも暖かいというメリットもある。ふたりであることを強みに共同装備を見直してムダを減らしつつも、食事はアルファ米ではなくアルコールストーブで炊飯をするというこだわりもみせていた。手際良く食事の準備をして、炊き上がりに合わせて他のものを温める。きっと家でたくさん練習したに違いない。

今年は八ヶ岳やアルプスなど近隣の山域から全国へ足を伸ばしたいという高橋さんはローカスギアのクフ。手慣れた様子で幕を立ち上げ、あっという間に寝床完成。カットしたタイベックシートに山と道のUL Pad、シュラフはキュムラスとこだわりの道具を揃えていた。超コンパクトなクッキングシステムで、調理器具にカトラリー、ボトルを入れてもたった287g!

わたしは今回の軽量化の主役をスリーピングシステムにした。汗っかきの寒がりで、就寝時はとにかくぬくぬくで熟睡したい。ほかを削ってでも寝袋は贅沢にしたい(ただしマットはどうでもいい)というこだわりがあったが、キャンプ場泊と聞いていい機会だと思いシュラフなしにチャレンジすることにしたのだ。化繊綿のライナーの上にSOLのエマージェンシービビィをカバーとして被せるのみ。ライナーはスタティックのアドリフトライナーで重量は230g。寝具が1/3まで軽量化できたものの、見た目はやっぱりペラッとしている。廻谷さんも同様でライナーのみ。「案外平気ですよ」と言われたものの、わたしは化繊綿の保温着として、スタティックのアドリフトクルーと山と道のLight Alpha Tightsを上下に着込んだ。

ヤバい! 行動食が足りない!

「雨降りますかね? 撤収大変だからやだな〜」なんて言いつつ、どこかでちょっと悪天候下でのテストに期待もしていた。ドキドキ、ワクワクしながら眠りについたが、雨も風もなく虫もいない、快適すぎる夜だった。…が、わたしはやっぱり寒かった。う〜ん、チャレンジ失敗?  めちゃくちゃ寒いわけではないが、やっぱり寝袋が良いかもしれない。快適さと軽量化のバランスは人それぞれ。場所、気候、季節に合わせてより良い組み合わせが選べるようになればいいかな。

キャンプ地の変更により、2日目の行程は当初の予定よりかなり長くなった。なんとコースタイムで10時間。それを8時間くらいで歩く見込みだ。

昨夜、その話になった時に慌ててキャンプ場の売店に駆け込んだ人が数名いた。行動食の読み違えだ。ルート変更により、2日間トータルの行動時間が長くなり初日でだいぶ消費してしまったこと、キャンプ場やどこかルートの途中で行動食を買えると思っていたことが原因だったようだ。

戦場ヶ原を迂回する小田代歩道はミズナラやシラカバの美しい静かな森で、時折現れる木道に導かれつつアップダウンのないメロウなハイキングコースが続く。

すれ違う人の多くは朝駆けの釣り人だ。奥日光はフライフィッシングの聖地で、ハイキングコース沿いの清流、湯川にはトラウトが生息しているらしい。釣り人櫻井さんは何度となく足を止めては目を輝かせていた。

湯滝の商店にわずかな期待を寄せていたが、「ほとんどやっていないから期待できないよ」と廻谷さんに言われていた通り、やっぱり休業中。

お手洗いに立ち寄ったビジターセンターを何気なく覗くと、あった! あったよ、お菓子!ルートだけでなく補給ポイントも事前に入念に調べておく大切さを痛感するメンバー。確実に補給(追加購入)できる場所があるならば、最初に持つ行動食の量も軽量化できる。行程と照らし合わせて考える食糧計画も大事なポイントだ。

にんじんぶら下げてグルメハイク

日光湯元温泉郷の源泉が湧き出る湯畑から取り付くハイキングルートは、エメラルドグリーンに輝く切込湖、刈込湖という標高約1600mにある湖まで登り、東側をぐるりと周回して戦場ヶ原方面の光徳へ出る。

これまでの緩やかな木道トレッキングとは異なり、標高190mアップの登りで今回唯一とも言える登山的要素も体験できる。細いトラバース、滑りやすい苔、地を這う木の根っこ、大きく脚を上げて登る岩場。身体を大きく使い、ブレやすいシーンでは軽量化の恩恵を享受できる。

シングルトラックの苔むした樹林帯をしばらく歩き、突然パッと視界が開けた。シマウマやライオンを合成しても馴染みそうなサバンナっぽい場所は、涸沼。なんとも不思議な空間だった。

今日の登りはもうあと少し。歩いているところを写真に撮ろうにも、どうしてもみんな俯いてしまう。雑誌でライター兼写る側になることの多いわたしからのアドバイスは、「とりあえずヘラヘラしながら歩く」だ。

はい、どうぞ、皆さん、全力でヘラヘラして歩いてください!

最後の登りを終えたところで、一行に達成感のようなものが漂いはじめた。「やりきった!」という共鳴を覚えたが、その直後、目の前に現れたのは「光徳1時間30分」という道標だ。

「あれ、まだ結構あるね」

「そうですね、あと4〜5時間は歩きますよ」

「ま、まだそんなに……」

みんなが一瞬黙り込み、静寂のなかでチーンという効果音が聞こえた気がした。それを読み取った廻谷さんがすかさず、ひとこと。

「光徳牧場で、ソフトクリームでも食べますか?三本松のハムカツも美味しいんですよね」

「!!!」

足元に向いていたみんなの視線が一斉に廻谷さんに集まった。なんだって!? 馬の鼻先にニンジンってのはまさにこのことで、荷物以上に気持ちは軽々、スキップでもしそうなテンションで一目散に牧場へ向かった。

光徳牧場でパワーチャージしたら次の目標は三本松(ハムカツ)。遠くの目標を目指すと長く感じるが、いくつかのセクションに分けて目指せば長い行程も歩けるものだ。

もう十分エネルギーチャージできたよね! 心も身体も満たされて歩く二荒山神社への帰路で、最後の最後にようやく男体山が姿を表して、旅のフィナーレを飾ってくれた。

結局一度も雨に降られず、暑過ぎず寒ず、実に快適な気候で終えた。グルメツアーの……いや、軽量化のおかげで、誰も音を上げることなく、1日目約14.5km、2日目約30kmの行程を休憩込みでコースタイムのほぼ80%で歩ききった。

まだ登山を初めて1年未満の塩月さんは過去最長距離だったらしい。「軽いって、すごいですね!」と、彼女から出たお手本のような言葉はつまり、いろいろあったけどこのWORKSHOPがちゃんと目的を達成したってことだろう。

最後にもう一度計測タイム。それぞれがちょうど身体に蓄えた食糧やお酒のぶんが軽くなっていた。2kg台なんて人もいた。そりゃあ楽なハズだわ。でも、なぜかひとりスタート時と変わらない重量のメンバーもいた。「あれ、えへへ、おかしいな」と苦笑い。こっそり土産物でも買い込んだか。まぁ、またそれは次回の宿題かな。

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