特集 山の道具 #1

2023年9月の特集 山に入る時に欠かすことのできない道具の数々
2023.09.04

特集 山の道具 #1

2023年9月の特集 山に入る時に欠かすことのできない道具の数々
2023.09.04

山と道月間特集、9月のテーマは「山の道具」です。山に入る時に欠かすことのできない道具の数々。身体の機能性を高めたり、快適な休息をもたらしたり、私たちの行動を助けてくれる様々な道具について紐解いていきます。

DIRECTOR’S NOTE

山と道 代表 夏目彰

山と道の創業期に作ったはじめの言葉には「私たちはハイカーです。道具を通して、より深くハイキングを知りたい。私たちがハイキングを通じて感じた、本当に必要な道具を形にしていく。」とあります。そして、「私たちはハイキング文化の発展と共に成長していく山道具のメイカーです。」と締めています。

今月の特集「山の道具」は、僕たちのはじめの言葉を形にするように、僕たちが普段どのように山の道具を考えて、付き合っているのかをみんなと共有していくことで、ハイキングをより楽しくしていきたいという試みです。ぜひ、山と道直営店のコミュニケーションスタッフと山道具談義にさらに花を咲かしてもらいたいです。

それにしても、山の道具は楽しいですね。僕たちが使う、軽くて小さいギアの中にはたくさんの工夫が詰まっています。良い道具は僕たちの体験を変えていく。僕たちは山が好きなのと同時に、僕たちの体験を変えていく素晴らしい道具との出合いも求めているのだなと常々感じています。

機能的に独自性のある、これまでにない機能がある道具は、形にもそれが現れます。それは当たり前のことで、無駄をなくし、削ぎ落としていけば行くほど、独自性のある機能は形として現れてきます。それを機能美といいます。

一般的に世界に溢れている製品の多くは、過剰に見た目を意識したデザインが多く、機能美とかけ離れたデザインが多くはないでしょうか? 情報過多で見た目ばかりを意識していてもどこか疲れてしまいます。そんな中で、山の道具が作り出す機能美は僕たちを心地よく魅了していってくれるでしょう。

STORES

山と道の直営店では、「山の道具」を起点にしたコミュニケーションが盛んに行われています。今回は山と道直営店の材木座、京都それぞれを会場に、月間特集に則したトーク&ミートアップを開催。特にULハイキングギア選びにお悩みのハイカーの方々に向けた内容で、どんな「山の道具」を選んだらよいか、山と道の精鋭スタッフが皆様をお迎えして、その疑問にお答えします。

HLC鎌倉・HLC関西
ミートアップ&イチ推しギアトーク

「他のハイカーたちが使っているギアが気になる」「最近のおすすめのギアって何?」「あのギアは実際こうだった」など、興味と悩みが尽きないハイキングギア。

今回はULハイキングのギア選びにお困りのビギナーの方から、日々どんなULハイキングギアが良いかお悩みのハイカーの皆さんまで、みんなで話して盛り上がったり、道具選びの疑問を解消できることを目指して『HLC鎌倉ミートアップ&イチ推しギアトーク』『HLC関西ミートアップ&イチ推しギアトーク』を開催します。

各自食べたいものや飲みたいものを持ち寄って(美味しいビールのワンドリンク付き!)、ハイキングギアについて大いに語らいましょう!

プログラムでは、山と道スタッフをはじめ、ULハイキング経験者たちが「最近はこれが調子がイイ!」というイチ推しギアを熱く語るトークを行います。また、参加者のみなさんも「他のハイカーにも使って欲しい推しギア」があれば、ぜひ持ち寄って紹介してください!

ULハイキングギアについての有意義な情報交換の場となることを目指しますので、ぜひお気軽にご参加ください。

HLC鎌倉ミートアップ&イチ推しギアトーク

会場:山と道 材木座(神奈川県鎌倉市)
開催日:9月18日(月祝)
開始時間:14:00
終了時間:17:00
定員:20名 ※最少催行人数:10名
参加費:1,000円
参加対象:ULハイキングギア選びにお悩みのハイカー
募集締切:9月17日(日)

※ワンドリンク(ヨロッコビール)付き。
※他の食べ物やドリンクが必要であれば、各自持ち寄りでお願いします。
※製品の購入はできません。

山と道材木座 ご来店予約に進む

HLC関西ミートアップ&イチ推しギアトーク

会場:山と道 京都(京都府下京区)
開催日:9月18日(月祝)
開始時間:14:00
終了時間:17:00
定員:30名 ※最少催行人数:10名
参加費:1,000円
参加対象:ULハイキングギア選びにお悩みのハイカー
募集締切:9月17日(日)

※ワンドリンク(クラフトビール)付き。
※他の食べ物やドリンクが必要であれば、各自持ち寄りでお願いします。店頭でもクラフトビールを販売しています。
※製品の購入はできません。

山と道京都 ご来店予約に進む

JOURNALS

国内外のULカルチャーを取り上げてきた「山と道JOURNALS」といえば、もちろんギアの話を欠かすことはできません、これまでもULハイキングギアにまつわる様々な知見を深掘りして、ご紹介してきましたが、今回は「山の道具」特集ということで、直営店である山と道材木座、山と道京都のスタッフにオススメの山道具をインタビュー。お客様と最も身近な存在である直営店のスタッフがどのようなこだわりをもってULハイキングギアを選んでいるのか。個性豊かな彼らのキャラクターと共にお楽しみください。

みんな大好き山道具! なんだかんだ言って道具についてグダグダと話すのが大好きな人種は、ことハイカー界隈には多いもの。そこで今回は、山と道の鎌倉と京都にある直営店(山と道 材木座/山と道 京都)の個性豊かなスタッフに、「推し」の山道具を教えてもらいました。

ともあれ、ULギアのエンスージアスト、ロングトレイルのスルーハイカー、メタボ体型の山初心者、一年中山を愛する金髪女子など、それぞれ経験もバックグラウンドも様々なスタッフたち。そんな彼らに山と道JOURNALSの三田正明が根掘り葉掘りと「推し」を聞いていくのですが、楽しい時間は速く過ぎるもの。うっかり話が長くなったので、材木座編、京都編と、それぞれ前後編にわけての全4回でお届けします。

第1回となる今回は、山と道材木座から店長の前原秀則、スタッフの上杉あゆみ、スティーブン・モスの3名のそれぞれの「推し」を語ってもらいます。今回もテン場でのギアトークのようなのんびりした気分で、どうぞ最後までお付き合いください!

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誰にでもある、ずっと使い続けている道具や思い出の道具、どうしても捨てられない道具。2018年から2020年にかけて山と道JOURNALSで連載していた『HIKERS’ CLASSICS』は、山と道がいつも刺激を受けているハイカーやランナー、アスリートの方々に、そんなそれぞれの「クラシック(古典・名作)」と呼べる山道具を語っていただくリレー連載。ただ、いつしか毎回ゲストの皆さんがお気に入りの道具だけでなく自身の山遍歴をも雄弁に開陳してくれる場となり、気づけばハイカー紳士録といった連載になりました。

数年経った現在では登場する道具はいささか古いものも増えてきましたが、そこは「クラシック」な名品ばかり。きっと現在でも響く道具が見つかるはず。

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日夜、新製品の開発を進めている山と道。その中で、当然ながら参考のため他社の製品を手にとって勉強させてもらう機会も多くあります。気がつくと、そんなふうにして集まった他社のバックパックが海外メーカーを中心に10種類以上にもなっており、これだけUL系バックパックが一同に会することも滅多にない機会! 後学のためにも、スタッフ同士で同じ条件で背負い比べ、あーだこーだと議論してみることにしました。

ともあれ、話し始めたら止まらない。4時間近くに及んだテストの模様を前後編に分けてお届けします。2023年のULバックパックの、明日はどっちだ!

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去る2023年6月18日に鎌倉の山と道材木座で開催した『山と道ラボトーク① 最新レインウェア事情2023 土屋 智哉(Hiker’s Depot)×山と道ラボ』の模様を再構成。

Hiker’s Depot土屋智哉さんをお迎えしたこのプログラムでは、現行の軽量カテゴリーのレインウェアを代表する8製品をピックアップし、それらを実際に見ながら語ることで、現在のレインウェアを取り巻く状況を浮き彫りにしようと考えました。

個別の製品レビューも有用ですが、複数の製品を横断して語ることでしか見えてこないこともあります。個別の製品の話から、流れはいつしか国内外の軽量レインウェアの受容と発展の歴史に…。

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INSPIRATIONS

ULハイキングと切っても切れないのがULハイキングギア。シーン黎明期から伝説的に語り継がれている一冊を代表の夏目がピックアップしました。

『ウルトラライトハイキングギア』
寺澤英明 著(山と溪谷社、2012年、税込1,650円)

山と道を立ち上げる前の時代。まだUL(ウルトラライト)はメジャーとは遠い存在で、その当時のシーンの中心はULハイカーによる数少ない個人ブログであり、そこはULハイキングやULギアに関する熱気に溢れていました。日々それらを巡回しては見たこともない新しいギアに興奮し、その道具は実際に山で使えるのだろうかと試行錯誤が繰り返されていた時代でした。

そんな日本のULハイク黎明期を代表するULギアの中心地が寺澤英明さんのブログ「山より道具」でした。この本は寺澤英明さんの「山より道具」を一冊にまとめ、多様なULギアに関する考え方が網羅されています。

ULハイキングギアとは何か。その面白さ、実験精神を知り、UL黎明期の熱気を感じられる貴重な内容です。

そして、山と道を立ち上げた時に、僕たちの最初のプロダクト「山と道 U.L.Pad(当時の名称は山と道 U.L.Pad15s)」を紹介いただき、久々の満塁ホームラン商品として紹介いただいたことが、僕たちのスタートにどれだけ励みになったことか。いまだにこの恩は忘れることができません。

日本のULハイク黎明期からの日本でのシーンの成り立ちに興味がある方はぜひ以下の「日本UL&ガレージメーカー史概論(2000〜2016)」も読んでみてください。(山と道代表 夏目彰)

山と道JOURNALS編集長の三田がかつて雑誌『ワンダーフォーゲル(山と渓谷社)』のために執筆したコラム『日本UL&ガレージメーカー史概論』を山と渓谷社のご好意のもと再掲。元々は2016年に九州の九重で行われたHAPPY HIKERS GATHERINGでのトークショーのためにまとめた資料をテキスト化したものなので、話はそこで終わっていますが、昔から馴染みの人には懐かしく、ここ数年でこの世界に興味を持たれた方はまったく知らなかった世界のような、現在だからこそ不思議な感慨が湧く記事になっています。

本当はもっとたくさんの登場人物がいて、エピックな瞬間があり、この後にもたくさんの登場人物が現れ、シーンが更なる広がりを見せていることはご存知の通り。続編への気持ちを込め、「Vol.1」としています。

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PLAYLIST

店舗やオフィスでスタッフが聴いているプレイリストをお届けします。曲のセレクターは、山と道のモデルとしても活躍している豊嶋きよらさんです。

選曲のイメージは『Through the mountains』。今回は、山から山へ繋いで歩いて、夕映えのテント場で寝床をつくり、山を眺めながらシュラフにもぐり込む。そして朝が来たらまた歩き出す…。という何日も続く山でのサイクルをイメージして選曲していただきました。ぜひお気に入りの曲を見つけてみてください。

公式インスタグラム@yamatomichiでも9月の特集について発信中。

CREDIT

STORES
Hidenori Maehara
Akira Natsume

JOURNALS
Masaaki Mita

INSPIRATIONS
Akira Natsume

PLAYLIST
Kiyora Toyoshima

Planning & Editorial
Editorial : Tomohiro Kobayashi
Mail Magazine : Yukari Fujita
Journals : Masaaki Mita
Photography : Masaaki Mita, Hikaru Otake
Produce : Kazuhiro Hasumi, Yuma Shimoyama
Art Direction : Yosuke Abe
Supervision : Akira Natsume