Merino Anarchy

「捨てない物作り」として期間限定で直営店で展示販売します。

直営店販売期間:2024年3月1日ー3月31日

  • 販売価格は製品により異なります。詳しくは店頭でご確認ください。
  • 直営店ごとに販売する柄が異なります。
  • 販売終了後に残ったMerino Anarchyはそのまま販売を継続する予定です。

はじめに

穴あきメリノをアップサイクル

メリノウールは虫の大好物。なので、時にはショップの棚に置かれてるだけでも虫食いで穴があいてしまうこともある。でも、機能的には問題ないのに穴があいただけでゴミになってしまうのは悲しい。じゃあ、穴を補修してお客様に届けたらどうだろう? しかもデザインした刺繍で穴を埋め、世界にひとつだけの製品にアップサイクルして。

そんな発想で生まれたMerino Anarchyは、山と道のスタッフが刺繍ミシンを使い、ひとつひとつそれぞれの感性で穴を埋めた。なので穴/刺繍はたくさんあるものから少ないものまで様々だし、刺繍の色やデザインも様々。そして製品もカラーもサイズも様々。

直営店の山と道材木座と山と道京都で計46着だけの販売だけど、ぜひ店頭で手に取って選んで欲しい。もしかしたら、穴を埋めた本人もその場にいるかもね。

バリエーション例

100% Merino Light Long Sleeve
100% Merino Zip Hoody
100% Merino Pullover
100% Merino Light Hoody
100% Merino Light Long Sleeve
100% Merino Light French Sleeve
100% Merino Light Hoody
100% Merino Light Long Sleeve
100% Merino Zip Hoody
100% Merino Pullover
100% Merino Light Hoody
100% Merino Light Long Sleeve
100% Merino Light French Sleeve
100% Merino Light Hoody

デザイン

刺繍の図案

制作ノート

誰が作ったの?

各Merino Anachy製品は、修理部の北島が監修、図案を制作、山と道修理部とショップコミュニケーションスタッフがそれぞれ刺繍ミシンによる補修を行いました。刺繍の図案や色もそれぞれの感性によるもので、製品の下げ札には誰が作ったのかサインが書かれています。

各スタッフが今回のMerino Anachyとどう向き合ったのか、コメントしました。

北島 市郎<br>Ichiro Kitajima
北島 市郎
Ichiro Kitajima

サンプル制作担当。
高専出身、映像機器メーカーでのエンジニアを経て、手仕事の道へ。さまざまなブランドのコレクションを手掛けるサンプル縫製工場にて、裁断士として11年勤務。自然に近い暮らしを模索していた時に山と道と出会い、その思想に衝撃を受け新たな挑戦を決意。その思想を少しでも形に出来るよう、山と道研究員としてサンプル製作に試行錯誤中。ものづくりと自然が好きで、いつか自給自足をすることが夢。

同じ柄を使った機械刺繍でも作り手の個性が反映される。やっぱり、物作りはおもしろい!
今回はあらかじめ用意した図案と糸の中から、担当者が好きなように選んで刺繍修理を実施。一見すると機械的な作業ですが、色の組み合わせや図柄の配置方法で各々の個性が出たことに驚きと感動を覚えました。
「3人寄れば文殊の知恵」とはよく言ったもので、ひとりで考えるより、皆で知恵を絞った方がより多くのアイデアや楽しみが見つかるものだということがわかり、勉強になりました。
もちろん穴があかないような耐久性を目指した製品づくりが第一ですが、穴あきを通したさまざまな方とのコミュニケーションに幸せを感じました。
穴のあき方も千差万別なので、偶発的に生まれるデザインを楽しんでいただけると嬉しいです。

角田 裕子<br>Yuko Tsunoda
角田 裕子
Yuko Tsunoda

山と道材木座スタッフ。
神奈川県小田原市出身。アウトドアとは無縁だった20代から一転、同僚に誘われるがままに山を登りはじめる。初めて登った北アルプスの景色に魅了され、ここで生活をしたいという気持ちが強くなり、山小屋で働きはじめる。その後、登山道具を扱う専門店での勤務を経て山と道のスタッフに。エベレスト街道とカミーノを歩き、ロングトレイルの楽しさの一片を知ったことで、より長く自然の中を歩きたいと思うようになる。夢は日本のどこかでトレイルエンジェルをしつつ、永遠のバックパッカーを自称する夫と世界中を旅をしながら歩くこと。

メリノウールのあいてしまった穴の刺繍ミシンでの補修をさせてもらえる。ものづくりの中に参加させてもらえる。それだけで、もうワクワクがとまらない。その楽しさだけで始めたAnarchyの刺繍修理でしたが、補修する製品を眺めながら、この先に着てくれる人のことを見ている自分がいました。”One and Only”な製品として喜んでほしい。そんな想いを込めて作った愛おしい我が子たちをぜひ見ていただきたいです。

上杉 あゆみ<br>Ayumi Uesugi
上杉 あゆみ
Ayumi Uesugi

山と道材木座スタッフ。
神奈川出身。好きなアーティストのツアースタッフになりたいと思いイベント制作専門学校を卒業後、舞台裏方として働く中早々に夢も叶い、この先どうするか考えていた時両親の影響で好きになった山を活かした職業に就きたいと思いアウトドアメーカーへ、その後北アルプスの山小屋、山専門店を経て山と道に。山では、縦走、クライミング、沢、アルパイン、アイスクライミングなど一年を通してゆるーく遊んでいる。今はCubツーリングと山、山と旅、ハイクとスケートボードなど好きな物と好きな物を掛け合わせて、どれだけ自分自身をワクワクさせられるかを研究中。

小さい穴、されど穴。穴ひとつで不良品。この穴があるか、無いかだけなのにね。と穴のあいたメリノ製品たちを手に取り不思議な気持ちになりました。だから、それぞれのメリノに、このカラーには何色の糸、どんな柄が合うか、どんな人が着ていて、どこへ一緒に行くのかなど、そんなことを考えながら手を動かしていると、最終的に「可愛いじゃん!」と思う物ができました。穴も個性ということで! よかったら手に取ってみてください。

山本 暁洋<br>Akihiro Yamamoto
山本 暁洋
Akihiro Yamamoto

山と道京都スタッフ。
2015年、子供が5歳の時に家族3人で日帰りハイキングを始める。地元京都を中心に関西の山で巨樹巡りや歴史に紐づいた登山を楽しみつつ山食音へ通うようになり、山と道やULスタイルと出会う。その後、趣味のイラストが仕事となり副業でイラストレーターをはじめたことをきっかけに25年以上働いていた釣り業界を辞めた後、縁が重なり山食音を手伝うようになり現在に至る。現在は3泊以上の長期テント泊や雪山、バイクパッキングにも挑戦しながらULに出会い自身の登山が大きく変わった感動を人に伝えたいと奮闘中。

今回初めて刺繍ミシンを使った補修を学びましたが、以前から行っていたフェルティング補修の時と同じく、修理よりも作業自体が楽しくて仕方がありませんでした。自分で補修した製品を手に取ると、言葉にできないほどの満足感と愛着が湧いてくる。これは、販売スタッフとして、普段は体験できない製造や修理のプロセスに初めて関わった結果だと感じています。穴があいたことがきっかけで生まれたスタッフ全員による作品だと思っています。

永井 絢菜<br>Ayana Nagai
永井 絢菜
Ayana Nagai

山と道京都スタッフ。
前職は看護師。学生時代から旅が好きで自然を求めてバックパッカーの旅をしていた。その中で山登りにはまり、看護師の傍ら山に登りまくっていた。仕事を辞めて海外 × トレッキングの旅に出たいと思い、退職後アメリカのジョン・ミューア・トレイルやチリのパタゴニアトレッキングをはじめ、カナダ・南米を中心に山を求めて旅をした。その中で日本の山は素晴らしいということを再認識し帰国後山と道スタッフに。走ることも好きでトレイルランニングも楽しんでいる。山を歩いている時間が好きなので必ずしも頂上には登らなくてもいい。

穴あき製品を刺繍修理して販売、製品名はアナーキー(Anarchy)。初めはダジャレのようで面白いなと思っていましたが、その意味は「無政府状態」。すなわち、ルールにとらわれない独立した状態。「穴があるなら埋めたら良い。かっこいいな、アナーキー!」と思い、刺繍のデザインや糸の色を自ら選んで穴を埋めていきましたが、自分が考えた刺繍で唯一無二の製品が出来上がるのが楽しくて夢中になりました。欠点(穴)から生まれた個性、素敵じゃないですか? ひとつひとつに刺繍したスタッフの想いが詰まっていて、ストーリーのある素敵な製品に生まれ変わったと思います。

サポート

製品ケアについて

各製品シリーズの製品ケア情報をご参照ください。

100% Merino Light Series
100% Merino Series

修理について

天然繊維であるメリノウールは優れた調温・調湿機能や消臭機能など素晴らしい特性を持ちますが、同時に虫食いや摩耗などで糸が切れ、穴があきやすいという弱点を持っています。

穴あきや経年による劣化など、修理のご相談はSUPPORTページ「修理について」よりぜひお気軽にお寄せください。

フェルティングによる補修について

メリノウールのカットソー製品の糸切れや虫食いから起こる穴あきは、フェルト専用の針でウール原毛と共に刺し固める技法=フェルティングによるセルフリペアが可能です。また、山と道では製品と同色の原毛を使用したフェルティングによる修理も承っています。

フェルティングによる修理方法と山と道のメリノウールカットソー製品の修理について、詳しくは、山と道JOURNALS『山と道修理部通信#1 メリノウールの穴を補修する』をご覧ください。