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台湾通信

2026 夏 山道祭番外編(日本語版)

台北の桃園空港から山道祭の会場まで、自転車で1泊2日で行ってみた!
文:林辰峙(zzhi)
写真:林辰峙(zzhi)、ヘクター・ホーム(Hecter Home)
2026.09.18
台湾通信

2026 夏 山道祭番外編(日本語版)

台北の桃園空港から山道祭の会場まで、自転車で1泊2日で行ってみた!
文:林辰峙(zzhi)
写真:林辰峙(zzhi)、ヘクター・ホーム(Hecter Home)
2026.09.18

今年初の台湾開催となる「山道祭」。せっかくなら台湾での自転車旅も楽しみたい! という方に向けて、今回も山道祭番外編として、samplusのヘクターと隠れメンバーの林辰峙ことzzhiが、台北の桃園国際空港から会場の老官道休閒農場まで1泊2日をかけて自転車で向かったオフビートな旅の記録をお届けします。

コースは環島(ホァンダオ)と呼ばれる台湾一周ルートの一部でもあり、台湾の西海岸を知れる160kmの海沿いの道。「歩いて行こう!」が合言葉の山道祭ですが、今回も名古屋のバイクショップCircles主催の『BIKE to 山道祭』も行われます。会場への移動手段として、ぜひ自転車も候補に入れてみてはどうでしょう?

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DAY1 空港から白沙屯拱天宮まで海沿いを疾走

ある夜、だらだらと過ごしていた時、ヘクターが神妙な様子で「西海岸男ふたり自転車旅をやらない?」と聞いてきました。桃園国際空港から苗栗の老官道まで自転車で向かうとのこと。その時は深く考えず、「西海岸をちゃんと走ったこともないし、まあいいか」と軽い気持ちで引き受けました。

数週間後、その話が本当に実現。出発当日はちょうど強い寒波が来ていて、ヘクターとふたりで慌ただしく荷造りを終え、桃園空港MRT(地下鉄)に乗って(注1)大園駅へ向かいました(注2)。

桃園空港MRT車内、自転車は輪行袋へ。

駅を出たあと、急いで自転車と装備を整え、そのまま出発。道中はGPSと「環島1号線」(注3)の標識を確認しながら、北東からの季節風に背中を押されるようにして、初日の目的地である苗栗の「白沙屯拱天宮」を目指しました。

注1: 桃園空港MRTには自転車の持ち込み規定があり、車両同士の接触防止や車内の清潔を保つため、専用の輪行袋に収納する必要があります。なお、高速バス等の規定は各運行会社に従ってください。

注2: 桃園国際空港の第1・第2ターミナルの出口は歩行者・自転車が通行不可の道路に囲まれているため、自転車や原付バイクの走行スペースがありません。そのため、空港第2ターミナル駅からふたつ隣の大園駅まで移動してスタートする必要があります。

注3: 環島1号線は、台湾の主要幹線道路(省道台1線・台9線)をメインに整備された国家公式のサイクリングルートです。約20kmごとに給水や休憩ができる補給ステーションがあり、台湾全土のサイクルステーションや有名観光地を繋ぐ案内標識が整備されています。

今回の自転車ルートマップ。環島1号線の支線である「環1-1 北台浜海環線」を南下する。主に台15線と台61線(西浜公路)の側道、および各県市の海岸線サイクリングロードを繋いで作られており、台湾西海岸の巨大な風車群や美しい湿地の生態系、ダイナミックな海岸線を肌で感じられる、代表的なサイクリングルート。

いよいよスタート!

正直、出発前は西海岸の景色にはあまり期待していなかったのですが、実際に走ってみると、美しく整備されたサイクリングロードが続き、何度も「台湾の海沿いって、こんなにきれいだったんだ!」と感動して声を上げました。

大園駅から出発してすぐの、のどかな産業道路。

環島1号線の標識を頼りに進む。

強烈な季節風が背中を力強く押し続けてくれたおかげで、ペダルはびっくりするくらいスムーズに進み、お昼を過ぎる頃には走行距離はすでに70kmを突破。Google Mapで見つけたローカルな駄菓子屋に立ち寄ると、店のおばちゃんがものすごく温かく迎えてくれました。テーブルいっぱいの高カロリーなお菓子で一気にエネルギーをチャージ。再び元気よく走り出しました。

ウェアを着替えるヘクター。

ペダルを漕ぐヘクター。

走りながら美しい景色を楽しむ。

どこまでも広がる壮大な海岸線。

思わず足を止めて写真を撮りたくなる絶景が続く。

目的地の白沙屯まで残り十数kmというところで、突然、視界の先に巨大な媽祖(海の女神)の神像が姿を現しました。その圧倒的な神々しさとスケール感に思わず自転車を止め、ふたりでしばらく静かに見上げてしまいました。

その後、無事に白沙屯拱天宮に到着して参拝を済ませ、旅の安全を祈るお守り(平安符)を受け取り、近くのゲストハウスで泥のように深く眠りました。

偶然通りかかった石彫りの媽祖像。ものすごい迫力。

1日目の目的地「白沙屯拱天宮」に到着。最高の補給ポイント。

DAY2 山道を登り続けて老官道休閒農場へゴール

翌朝、冷たい風と冬の優しい太陽を浴びながら、老官道を目指して出発。どこまでも続くのどかな田んぼのあぜ道を抜けると、その先にはゆるやかな上り坂が続いていきます。

ゆっくりと山へ向かう途中で、偶然サイクリング仲間に遭遇。

鯉魚潭(湖)の美しいアーチ橋。

道中、台湾の絶滅危惧種に指定されている「タイワンヤマネコ」への注意標識を多く見かける。クール。

緩やかな上り坂が続く。

曲がりくねった山道と格闘すること数時間。僕とヘクターが同時に老官道のゴールに滑り込み、さあ達成感を分かち合おうとしたその瞬間、なんと台北からたったひとりで180km(!)を自走してきた別の友人が、ちょうど同じタイミングで会場に到着したんです。

ついに、苗栗の老官道キャンプ場に到着!

朝早くに台北から180km走ってきた友人と、豊原のサイクリングロードで合流した友人。

キャンプサイトでしばらくまったりと最高のチルタイムを過ごした後、僕たちは台中・豊原へと移動。心地良い疲労感と大きな満足感を胸に、台北行きのバスに乗り込み、この素晴らしい冒険の旅は幕を閉じました。

今回のライドデータ

D1 午前8:41 スタート 走行距離:98.73km / 実走行時間:4:23:33(休憩除く) / 獲得標高:217m
D2 午前7:32 スタート 走行距離:66.78km / 実走行時間:3:54:14(休憩除く)/ 獲得標高:755m

林辰峙
林辰峙
zzhi

Shadow Crew

宜蘭出身、現在は台北在住。アウトドア活動と駄洒落が大好き。デザインと写真を仕事にしながら、暇なときは友人たちのさまざまな場面で“助っ人”として活躍している。最近は彼女と一緒に、台北で台湾ゴシキドリを探すことに夢中。