0123456789 ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ abcdefghijklmnopqrstuvwxyz あいうえおかきくけこさしすせそたちつてとなにぬねのはひふへほまみむめもやゆよらりるれろわをん アイウエオカキクケコサシスセソタチツテトナニヌネノハヒフヘホマミムメモヤユヨラリルレロワヲン
0123456789 ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ abcdefghijklmnopqrstuvwxyz あいうえおかきくけこさしすせそたちつてとなにぬねのはひふへほまみむめもやゆよらりるれろわをん アイウエオカキクケコサシスセソタチツテトナニヌネノハヒフヘホマミムメモヤユヨラリルレロワヲン
PRODUCT FOCUS 座談会

#3(鎌倉)山と道バックパックの選び方

山と道鎌倉のスタッフそれぞれが思う「良いバックパック」と、一番使っているバックパック
2026.08.14
PRODUCT FOCUS 座談会

#3(鎌倉)山と道バックパックの選び方

山と道鎌倉のスタッフそれぞれが思う「良いバックパック」と、一番使っているバックパック
2026.08.14

毎月、山と道がいま伝えたい製品を取り上げ、その魅力と使い方をじっくり掘り下げていくPRODUCT FOCUS。

実際にアイテムをどう使い、どう選ぶのか。季節やスタイルでの使い分けや、長所も短所も率直に語りながら、道具を通して、自分に合う選び方を見つけていきます。その起点にあるのは、スタッフたちの対話。その最初の一歩が、この座談会です。今回は、山と道鎌倉のスタッフが、それぞれ自分の愛用バックパックや山と道のバックパックの使い分けについて語り合いました。

PRODUCT FOCUSは、この座談会のような山と道JOURNAL記事や山と道鎌倉店頭での展示、そしてSNS等を通じて情報発信しています。気になる製品があったら、ぜひ店頭で実際に手に取ってみてください。

PRODUCT FOCUS

〜自分に合う道具の機能や使い方を考える〜

山と道の店頭やオンラインショップには、同じような形の製品がいくつも並んでいます。種類が増えるほど、「で、どれを選べばいいの?」と迷いますよね。でも、スタッフに製品ごとに「どんな時に快適だと感じたか」「どう使っているか」を聞いてみたら、答えは人それぞれ。正解はひとつではありませんでした。

山と道が大切にしているのは自分で選び、自分で背負うこと。何を持つかを自分で決めるほど歩きは軽やかに、自由になっていく。スタッフの話が、あなただけの選び方を見つけるヒントになれば嬉しいです。

山と道 夏目彰

山と道バックパックの比較

MINI
30〜32L|413〜440g

日帰り、小屋泊、ウルトラライト装備のテント泊までマルチに活躍。上半身で無理なく荷重する設計が腰を自由にして、アップダウンの多い日本のトレイルを気持ちよく歩けるウルトラライト・バックパック。素材にはパーテックスと共同開発したオリジナル生地と、極めて高い強度を誇るテクノフォース®スチール(フロントポケット、ボトムのみ)の2種類を用意。

MINI2
35〜38L|413〜431g

MINIのフロント/サイドポケットを大型のメッシュポケットに変更し、よりウルトラライトハイキングやファストパッキングに特化したバックパック。素材にはパーテックスと共同開発した軽量でしなやかなオリジナル生地を採用。

THREE
40〜45L|554〜698g

肩と腰に荷重を分散させる設計で10kg程度までの荷物を快適に背負うことができ、体の動きを邪魔しないテープ式のヒップベルトで、起伏の激しい日本の山も軽快に歩くことができる中型バックパック。3種類のフロントポケットと、エコパックEPX200とX-Pac UX10の2種類の素材を用意。

ONE
50〜55L|670〜749g

独自設計のカーボン製X型フレームを搭載し、歩きながら荷重のバランスを自在にコントロールできる、テント泊縦走やロングトレイルのための大容量バックパック。
背面長は5サイズ、ヒップベルトは4サイズから選ぶことができ、素材にはパーテックスと共同開発したオリジナル生地と、極めて高い強度を誇るテクノフォース®スチール(フロント、サイドポケットのみ)の2種類を用意。

MINI
30〜32L|413〜440g

日帰り、小屋泊、ウルトラライト装備のテント泊までマルチに活躍。上半身で無理なく荷重する設計が腰を自由にして、アップダウンの多い日本のトレイルを気持ちよく歩けるウルトラライト・バックパック。素材にはパーテックスと共同開発したオリジナル生地と、極めて高い強度を誇るテクノフォース®スチール(フロントポケット、ボトムのみ)の2種類を用意。

MINI2
35〜38L|413〜431g

MINIのフロント/サイドポケットを大型のメッシュポケットに変更し、よりウルトラライトハイキングやファストパッキングに特化したバックパック。素材にはパーテックスと共同開発した軽量でしなやかなオリジナル生地を採用。

THREE
40〜45L|554〜698g

肩と腰に荷重を分散させる設計で10kg程度までの荷物を快適に背負うことができ、体の動きを邪魔しないテープ式のヒップベルトで、起伏の激しい日本の山も軽快に歩くことができる中型バックパック。3種類のフロントポケットと、エコパックEPX200とX-Pac UX10の2種類の素材を用意。

ONE
50〜55L|670〜749g

独自設計のカーボン製X型フレームを搭載し、歩きながら荷重のバランスを自在にコントロールできる、テント泊縦走やロングトレイルのための大容量バックパック。
背面長は5サイズ、ヒップベルトは4サイズから選ぶことができ、素材にはパーテックスと共同開発したオリジナル生地と、極めて高い強度を誇るテクノフォース®スチール(フロント、サイドポケットのみ)の2種類を用意。

話したスタッフ

夏目|山と道 代表
前原|山と道HLCアンバサダー/グループリーダー
おーじ|山と道鎌倉店長/山と道HLCアンバサダー
角ちゃん|山と道鎌倉スタッフ
上杉|山と道鎌倉スタッフ/修理部
ジョージ|京都から鎌倉に出向中
おでん君|山と道鎌倉スタッフ
ビヨンセ|山と道鎌倉スタッフ

問い|あなたにとって「良いバックパック」とは?

夏目 皆さんお疲れ様です。今日はバックパックについて話を聞いていきたいと思います。じゃあ、初めの問いが「あなたにとって良いバックパックとは」。いろんなポイントがあると思うけど。誰から行く?

バックパックは特徴を理解して使うのが大事

ビヨンセ 僕から行っていいですか? 僕はあまり構造とかじゃなく、思想から入るタイプで。僕がPCT(※パシフィッククレストトレイル。アメリカ3大ロングトレイルのひとつ)に行った時も、その人が持ってる、作ってるバックパックなら信頼して背負いたいっていうのがあったんですね。そういうものが自分の中で「良いバックパック」ってなるので。例えば山と道だったら製品ページで、もう抜け漏れなく良いことも悪いことも書いてるんで、そこまで言うバックパックだったら使ってみたいなって。

夏目 その思想的な部分で、例えばどんなところに惹かれるの?

ビヨンセ 「このバックパックを使い倒して、破れたら持ってきてください」っていうサポート体制があったりすると、ビビッときますね。意外とそういう言葉が大事だと思ってます。

前原 僕は良いバックパックって、使う側にも委ねられてるなと思って。昔、「バックパック界のロールスロイス」って呼ばれるグレゴリーの大型バックパックのトリコニを使ってたんですけど、あんまり使いこなせてなくて。ヒップベルトもフレームもしっかりしてるのに、ずっと肩が痛かったんです。でもそれは、単純に耐荷重を超えてたっていうのが答えだったんですけど(笑)。僕は去年THREEをひたすら使って、THREEと友達になった気がしたんですけど、道具って(合う合わないが)絶対あって、ウルトラライトは特に尖ったものが多いと思うんで、だからこそ理解して使うことが一番重要なのかな。バックパックとの向き合い方というか。

夏目 それはどんなバックパックでも自分が使いこなしていけばいいということ? 使いこなせないバックパックもあるのかな?

前原 体格上、合う合わないは絶対あると思います。例えばある海外メーカーのバックパックは、僕にはショルダーパッドがでかすぎて肩が擦れちゃう。なので、全部使いこなせるってわけでもなくて。道具自体の良さや特徴もあるし、そこに対して自分がどう使うか、その組み合わせや掛け算的な関係はありますよね。

なるべく手数が少なく背負えるバックパックが好き

夏目 いまショルダーパッドの話があったけど、特に気にしてるポイントはあるの?

前原 僕は前職が理学療法士だったこともあって、体の当たりにめちゃくちゃ敏感なんです。ショルダーから背面まで、体に当たる部分が全部すごく気になっちゃって。パワーはあるんで、荷重バランスとかは実はそこまで気にしなくても背負えちゃうんですけど、特に肩周りが自然な感じがするかどうかは一番気になります。

おーじ 不自然な状態ってどんな? 

前原 どこかに力がかかってる状態。例えば鎖骨あたりに荷重がかかってたりとか、胸部がすごい締め付けられたりとか。長く歩くからこそ、気になるポイントができるだけ少ないっていうのは自分の中で大事にしているかも。多分これって、もしかしたらバックパックだけじゃないですね。

おーじ 僕は単純にシンプルなバックパックがいいなって思ってて。それはやっぱり、考えることが少ないから。ベルトやストラップが多いバックパックを使ったりもしてきたけど、ベルトを締めることを考えないと、他のことに気を使える。だから自分にとってバックパックは、なるべく手数少なく背負えるものの方が良いというのは結構ある。あと、前原君も言ってたのと似てるんですけど、ショルダーが合う合わないっていうのはあるな。他社さんの30〜40Lクラスのバックパックと山と道を比べても、全然違うんですよ。それは自分に合ってるか合ってないか。他社のバックパックが合う人ももちろんいるけど、やっぱり背負った時に一番しっくりくるものが、自分にとって良いバックパック。あと、これはちょっと話がずれるかもしれないですけど、自分でそのバックパックのことを知る機会って、実はなかなかない。ちゃんとそれを丁寧に教えてくれる人がいたり、教えてもらえたりっていう状況もすごい大事って、山と道に出会って結構そこを考えるようになりましたね。それまでは背負えたらいいやぐらいの意識だったんです。そこまで考えさせられるのは、ビヨンセも言ったように、思想があったり、ホームページにすごい細かく書いてくれてることが、自分に対してのきっかけや気づきを与えてくれたからかなって。

前原 正しいフィッティングのポイントがしっかり伝わることも大事ですね。

おーじ そうそう。どのブランドでも、作り手からしたら絶対あるじゃないですか、だって、そういうふうに背負うようにデザインされてるんだから。だから、やっぱりちゃんと伝えるってこともすごい大事。

夏目 だからうちで言うと、「ちゃんとショルダーストラップを引いてください」みたいなね。

MINI/MINI2は一般的なバックパックよりもかなり上で背負うように設計されている。

「何も考えなくても使える」も大事

おでん おーじさんの話に重なるんですけど、僕は「何も考えなくても使える」っていうのもすごく大事だなと思って。というのも、山と道よりもシンプルなバックパックを背負ったこともあるんですけど、パニックになることが多いんですよ。構造上はシンプルなんだけど、使い勝手上パニックになることが多くて。「あれどこに入れたっけ」「どうしたらいいんだっけ」みたいなので、山でひとりでパニックになるんです(笑)。でも山と道のバックパックは、構造的には色々なコードも付いているし、調整する箇所も多いんですけど、その使い勝手を何も考えなくても、自分の一番いいところに持っていきやすいなっていうのをすごく感じてて。「脱いだシャツをどこにかけておこう」とか、「トレッキングポールをどこにつけておこう」とか、「ドリンクはここに入れて」とかがすごく無理なく、頭を使いすぎなくても自然とできるように全てが配置されてるんで、パニックにならない。考えなくても快適に使いやすいっていうのを、いつも感じてます。

夏目 分かる気がする。山と道を立ち上げる前にいろんなバックパックを使っていく中で、いろんなポケットが付いてるバックパックがあるじゃない。どこに何があるか分からなくなるとか、どこに入れようかって悩むとか。

おでん 正にそうで、思考が整うっていうか、そういうのが良いバックパックだなと思って。

山と道のバックパックの各ディティールには、なぜそれがあり、なぜそうデザインされたかの明確な理由がある。

ジョージ 今回「良いバックパックってなんだろう」って考えた時に、僕にとっては車が近いかなって。それは何かって言うと、操作するのが楽しい。それをバックパックで言うと何かなと思ったら、ちょっと違和感があった時に、調整が自分でできる。ほんの5mmくらいベルトを調節するだけなんだけど的確に違和感を調整できたら、使いこなせているなぁって嬉しくなる。それって車で言うところの、ほんのちょっとのタイヤの動きを感じ取れているような感じ。僕は車の操作性みたいな部分が好きで、バックパックで操作性って言葉は変だけど、調整とか、こういう場面ではこうするっていう、使いこなす面白さがあるっていうのが、僕にとっての良いバックパック。

夏目 操作性か。なるほどね。

完全に自分と一体化して重さを感じにくいバックパックが一番いい

上杉 私は、「良いバックパック」っていうより、自分のテンションの上がるバックパックが好きですね。いろんなお店でバックパックを見て歩いてるんですけど、お店で「うわ、これ!」っていうテンションの上がるバックパックが、自分にとって良いバックパックです。「ここがこうなってたらロープめっちゃつけやすいじゃん」とか、「ここ、登攀具つけるのに超いい感じになってるね」とかがあるバックパックが、私にとってテンションが上がるバックパックだなって。

夏目 見た瞬間に「使ってみたい」「これ使ったらどんな体験になるんだろう」って感じさせるみたいな?

上杉 そうです。私、山道具全般そうなんですけど、パッと見た瞬間にビビッと「こいついい!」ってくるものが何故かあるんですよ。その時は何がいいかが分かんないんですけど、「こいつ絶対いい」っていうのを感じるんですよね。で、「なんでこれいいって思ったんだろう」ってずっと見てると、「ここがやばい!」っていうポイントが見つかったりするんですよ。そうするとそれを使いたくなるし、使いこなせたら「やばい、テンション超上がる」ってなるんで。それが一番大きいかな。

角ちゃん 私もいっぱいバックパックを使ってきたんですけど、さっきも話に出たように、使いこなせてなかったんですね。「こういうのがあったらいいな」と思って買っても、結局使いこなせない。「じゃあ、これはいらないんじゃ」ってどんどん削ぎ落としていった結果、完全に自分と一体化して重さを感じにくいバックパックっていうのが、自分の中では一番しっくりきた。他のは使いこなせてなかったのか、体に合ってなかったのか、耐荷重オーバーだったのか、当時の自分ではそういうところまで考えられてなかったので分かんないんですけど、いま思えば、あまり考えないで背負っていた自分がいて。ウルトラライトハイキングの道具に出会って削ぎ落としていった結果、最終的に子泣き爺じゃないですけど、背中の上に乗っかって離れないみたいなバックパックが一番ラクだな、いいなって思います。

問い|山と道で一番使っているバックパックは? そしてどう使い分けている?

夏目 じゃあ改めてそれぞれがいま一番使っているバックパックを教えてください。なぜそれを選んでいるのか。もし他の山と道のバックパックを使うなら、どんな時にそれを選ぶのか。

ラフに扱えるTHREEが好き

前原 僕は最近はTHREEを愛用しています。ラフに扱えるとこがすごい好きですね。ラフっていうのにいろんな意味があって、生地が強くてハリがあるからパッキングもある程度適当でも大丈夫で、それもラフっていうことですし、容量があるからあんまりパッキングに気を使わなくても、バーって入れて最後サイドコンプレッションを引けば「よし、決まった」みたいなラクさがすごい好きで。去年は日常でもほぼ毎日使ってたんですけど、全然問題ありませんでした。でも、つい最近13〜15kgぐらいの荷物を持ち上げた瞬間にショルダーストラップがピって裂けた。たぶん瞬間的に荷重が一気にかかっちゃったからなんですけど、そんなふうに耐荷重をオーバーしない限りは全然安心して使えてたんで。そういう安心感とか、ある程度気にせず使える感じが僕はすごく好きです。THREEをこれだけ使ったスタッフはいないんじゃないかなくらい使っていました。

2025年、HLC鎌倉『浅間・四阿 火山帯トレイル3泊4日ULハイキング』でTHREEを使用する前原。

夏目 じゃあ、他のバックパックはどんなシチュエーションで?

前原 本当にカリカリに軽量化したい時は、山と道以外のバックパックで行く時もあって、そういう時は15Lのバックパックを使います。山と道のバックパックの良さはショルダーストラップのS字カーブですね。カーブが身体にすごく合っているんで、基本は山と道のバックパックを背負ってるって感じです。他社さんも何本か使ったけど、やっぱショルダーのカーブが気になるのが多くて、その中で山と道のバックパックは全然気にしないでずっといられるみたいな感じなんで。他社さんのは、本当に超軽量にする時ぐらいしか今は使っていないかも。

夏目 前原君はMINIとMINI2の使い分けはどうしてるの?

前原 やっぱメッシュポケットにいろんなものをラクに詰められるのが好きなんで、僕は基本的にはMINI2を使っています。でも、お客さんに接客するとしたら、MINI2ってフロントポケットに荷物を入れすぎると、荷重が後ろの方に引っ張られてしまうので、初めてウルトラライトハイキングをやる方とか、パッキングが不安な方には、まずフロントポケットの膨らむキャパが限られてるMINIをおすすめしています。

容量にゆとりがあるとラク

ビヨンセ 僕は基本的に2泊3日以上はTHREEですけど、少し容量が余るぐらいでもTHREEで行くことが多いです。水や食料を多く運ぶ必要がある時も容量がちょうど良かったり、(容量が)さすがに大き過ぎるでしょっていう時も、クローズドセルのスリーピングマットを筒状に入れてフレーム代りにすると、それで嵩(かさ)を調整できるんで。でも、最近はMINIが多いですね。以前はMINI2だったんですけど、僕はあんまりメッシュポケットの見た目を上手にできなくて(笑)。

2021年、大峯奥駈道をTHREEで歩くビヨンセ。

夏目 MINIを選ぶのは、やっぱりパッキングをあんまり気にしないからいいっていうとこが大きいの?

ビヨンセ ハイキング中に乾かしたい靴下とかテントとかは昔はMINI2のメッシュポケットに入れてたんですけれど、さっき前原さんも言ったように荷物が後ろに引っ張られるっていうのがあるんで。でも、メインの方に入れているとパッキングがうまくなってくるし、背負い心地もいい。あと僕、以前はボトムアタッチメントにスリーピングマットつけてたんですけど、最近、フロントのバンジーコードに縦につけるようになったんで、そうするとあんまりメッシュポケット使わなくなって、1日いじらないことが多かったりする、っていう経緯もあります。

角ちゃん 私は最近、ちょっと寒い時期の低山に行く時にTHREEを使い始めました。バックパックが自立して荷物を出し入れできるのが、めちゃくちゃラクだなと思って。あと、MINI2だとシュラフを一生懸命ぎゅうぎゅうに詰めたりするんですけど、THREEだと容量に余裕があるから、そんなに頑張らなくてもいいっていうところが、私の中では「ラク」って感じて。やっぱり出し入れのしやすさは、自分の中ではすごく心地よかった。最近は、もちろん重さにもよるんですけど、あんまり疲れてない時はベルトをせずに肩と背中で背負って、疲れたらベルトして、荷重をしっかり腰にかけたり、こまめに調整しながら使ってます。

2025年、国東半島峯道ロングトレイルをTHREEでハイクする角ちゃん。

やっぱりMINI2が好き

角ちゃん でも、やっぱり一番好きなのはMINI2で。「ウルトラライトハイキングしてるな」っていう雰囲気も好きだし、メッシュポケットになんでも好きなものを気にせず入れられるっていうところがやっぱり気に入ってます。背負い心地も好きですし。MINIも使ってはいるんですけど、どちらかというとやはり日帰りとか小屋泊の時が多くて。大体そういう時って、初心者の友達と行くことが多いから、いつもは立ち休憩を5分くらい取るだけでバックパックは降ろさないんですが、友人と行く時は休憩を多く取って、バックパックを降ろす機会も増えるので、荷物を開け閉めするのがストレスじゃないんです。そういう場面が多いので、あえてサコッシュとかも使わずに行くことが多いんですね。そうすると、こまごまとしたリップとかちっちゃい物たちが、MINI2のメッシュポケットに入れているとあまりにも汚く見えるんです。ジッパー付きポケットのMINIなら、物がなくならない安心感もあって。ただ、テント泊とか行く時はサコッシュを使うことが多いから、小物類はそこに入れられるんで、MINI2を使うことが多いです。

2023年、箱根の山を歩く角ちゃんとMINI2。

夏目 ONEを使う時はある?

角ちゃん ONEも持ってますが、最近は冬ばっかりでした。昔カミーノ巡礼を歩いた時も使いましたが、いま思えばPCTみたいなロングトレイルとは違って 食料も調達できたり宿泊施設もあるので、ONEじゃなくても全然良かったなって。THREEとかでも十分だった。

夏目 そこまで容量を必要としてないからね。

角ちゃん 多分、始めた頃は荷物も多かったのでどうしても必要だったと思うんですけど。いまは自分に必要なものが、どんどん削られていって、MINI2で十分になったなって。

夏目 でも入りきらないからTHREEを。

角ちゃん 入りきらないのと、ラクしたいから。

おーじ やっぱり、みんなラクしたいからTHREEを選ぶんよね。

おでん 僕がよく使うのもTHREEです。MINI、MINI2の容量で長い山行のパッキングをしようとするとパニックになる。うまく収まらなくて、「なんでだ!」って時間が過ぎるのを、パッキングの段階もそうだし、山に行ってもそうだし、テント場を出発する時もそうだし、混乱して時間がかかって、さらに焦るっていうループに入ることがあるんです。でも、THREEだと、さっき前原さんが言ってたとおり、パッキングをある程度バーっと入れたとしても余裕があるっていうのが安心感になって、選ぶことが多いですね。特に人と一緒に歩く時は自分のパニックで人の時間を奪っちゃうことが嫌なんで、THREEが多いです。逆に自分ひとりで、ちょっとファストパッキングみたいにせかせか止まらずに歩く時はMINI2で行くことが多くて。より腰の下が軽やかで、高い重心で、ちょっと走ったりするような時に。で、MINIは日帰りから小屋泊が一番多いです。

2025年、八ヶ岳でのおでんとMINI2。

ジョージはMINI一択

ジョージ 僕はもうMINI一択。「MINI2持ってくればよかった」って思ったことがほとんどない。でもそれが何でかって言われたら、MINI2のメッシュポケットにいろんなものが入っているより、MINIのジッパー付きポケットに収まると、見た目がきれいでなんか落ち着くっていう単純なことで。山と道に入ってからもちろんMINI2も使ってみて、メッシュポケットは落とし物をしたかどうか不安になる時も、中の物が見えるんで安心感があるけど、それでも僕はMINIで行きたくて。山行の前にMINI2かMINIかを選ぶ時にどういうイメージをするかっていうと、一番楽しく歩ける状況をどっちで歩きたいか。MINIで歩きたい気持ちが強いから選んでるって感じかな。理由は、ただ単に好きってことでしかなくて、「どうせ歩くならMINIで歩きたい!」って気持ちが強い(笑)。

おーじ MINIがテンションが上がるっていう。

ジョージ ずっと使ってるってのもあって、どうせならこいつを連れていきたいって思う気持ちも強いです。

2025年、MINIで奥穂高岳をハイキングするジョージ。

MINI2の「圧倒的ブラックホール感」

上杉 私はMINI2ですね。なんでかって言うと、圧倒的ブラックホール感。これはあんまり良くない点になるのかもしれないですけど、MINI2の剛性感のなさが私は好きです。なんでかというと、私は結構クライミングにもMINI2を持っていくんですけど、1本登って次のルート行こうってなった時に、クライミングシューズとかいろんなものを、とりあえずぐっちゃぐちゃに詰めても剛性感がないから入ってくれるんですよ。で、パーンって閉めたら、とりあえず背負って次行こうってすぐに行動に移せて、なんでもかんでも全て受け止めてくれるところが大好きなんで、もうどこへ行くんでも大体MINI2ですね。

2024年、MINI2に一切合切を詰め込んで小川山のクライミングスポットを移動する上杉。

夏目 前にスケボー持ってハイキング行ってたよね。

上杉 行ってました。その時はTHREEで。

夏目 それやっぱりTHREEはコンプレッションストラップにスケボーとかを装着できるから?

上杉 そうです。私はTHREEのコンプレッションストラップが大好きで、あれ、なんでもかんでもつけられるんですよ。なんで、冬とかスノーシュー付けたり、スケボー取り付けたり、そういう時はTHREEが多いですね。

おーじ 僕も上杉さんと同じになっちゃうんですけど、やっぱり一番使ってるバックパックはMINI2。圧倒的にMINI2が多いんじゃないかというぐらい愛用しています。MINIもいいんですけど30Lで、MINI2は35L。35って容量の良さがあって、本体はMINIと同じ容量だけど、そこに5Lプラスされて、メッシュのフロントポケットにたくさん入るわけじゃないですか。メッシュにたくさん入れると重たくなって背負い心地が悪くなるって話はさっきからよく出てるけど、いや、軽いものを入れたらいいんですよ。あと、よく山行く時って電車使ったり公共交通機関使ったりすることが多いと思うんすけど、意外と行動食を急いで買う時とかがあって、そういう時もとにかく入れちまえ、みたいなことができて。あとはお土産とかもでかいから入るんですよね。だから、歩く時はしっかりパッキングして背負いやすい形には持っていくんですけど、5Lの差でこんなに受け入れてくれるんだっていうのがあって、僕はMINI2ですね。

MINIを小さくして使うのが格好良いぜ

おーじ でも最近、MINIを20Lぐらいで使おうと思ってるんですよ。やっぱり20Lにするとパッキングが難しくなってくるんですけど、UL Padをバックパックの中にフレーム代わりに入れるとサイドコンプレッションも効いて、いいパッキングができるようになるっていうのが最近発見して。だから20Lでも全然MINIでいける。シルエットも良くなって、逆に格好良いぜ、みたいな。で、他社さんの20Lのバックパックを色々見ると、ショルダーパッドが大体薄いんですよ。トレラン用のバックパックをイメージしてもらったらいいと思うんですけど、やっぱりショルダーが総じて薄くて僕はしんどいんですよね。MINIのように軽くてもショルダーストラップの厚みがあって、背負い心地が最高なのって、中々ないなと思ってて。僕自身、荷物がそもそも少ないので、20LとしてのMINIの使い方をいま探求し始めてます。

2025年、MINIのサイドのコンプレッションコードを引いて、20Lサイズで使うおーじ。

おーじ で、THREEは基本、雪山以外ほぼ使わない。さっき上杉さんが言ったように、コンプレッションストラップがフロントポケットまでぐるっと回るあの構造は、やっぱり雪山に適してる。スノーシューを付けたりできる機能が、本当にTHREEは素晴らしいなと思ってます。ONEはやっぱりロングハイキング。去年のアイスランド縦断ハイキングは開発中のバックパックを使ったんですけど、最初はONEで行こうとしてました。長距離はリスクがすごい高くなる部分があるんで、安心感を得るには食料もいっぱい持っていかないといけない。ある程度、何が起きても対応できるものが入る容量っていうのが、やっぱりロングトレイルは必要だなと。

THREEはサイドストラップをフロントで繋ぎ合わせスノーシューなどを装着できる。

前原 THREEは機内持ち込みにめっちゃいいよ。55cmが大体機内持ち込みの上限なんですけど、THREEはロールトップを巻くと、Lサイズも55cmに収まって。で、僕はよく内側にスリーピングパッドを巻いて、その中にトレッキングポールも入れてます。そうすると、預けても折れないで届く。THREEは、預け荷物でも使いやすいし、機内持ち込みのサイズに収まるので、旅にも持っていっています。

おーじ 機内持ち込みの話をそのまま続けていい? それで言うと、MINI2はフロントポケットにパンパンに物が入っている状態だと、上の棚に入らないです。柔らかい物だったらぐぐっと押し込んだら入れられますけどね、っていうのは体験談として。

夏目 なるほど。自分も何か喋ろうかなと思ったけど、もうお腹いっぱい。ありがとうございました。

全員 ありがとうございました!

道具の選び方に、正解はひとつじゃない。だからこそ、問いを持ち寄り、人の選び方を知ることが面白い。この座談会は、次回は山と道京都編へと続きます。

参加スタッフプロフィール

夏目 彰|山と道 代表
2011年に妻とふたりで山と道をはじめる。今も新しいメーカーのあり方を模索中。

前原 秀則|山と道HLCアンバサダー/グループリーダー
元理学療法士。ニュージーランドの長いトレイルを歩いて、ウルトラライトハイキングに夢中になった人。

苑田 大士(おーじ)|山と道鎌倉店長/山と道HLCアンバサダー
編集に農業に狩猟と多彩。ウルトラライトのスタイルで山を歩いて10年以上。

角田 裕子(角ちゃん)|山と道鎌倉スタッフ
北アルプスに惹かれて山の世界へ。エベレスト街道もカミーノも歩いたロングトレイル好き。

上杉 あゆみ|山と道鎌倉スタッフ/修理部
Cubツーリングと山、山と旅、ハイクとスケートボードなど好きな物と好きな物を掛け合わせて、どれだけ自分自身をワクワクさせられるかを研究中。

山本 暁洋(ジョージ)|京都から鎌倉に出向中
家族の日帰りハイキングから山へはまる。イラスレーターの顔も持ち、長期テント泊や雪山、バイクパッキングにも挑戦中。

横井 雄飛(おでん君)|山と道鎌倉スタッフ
釣り一筋から鎌倉のハイキングで山に目覚めた人。装備も身体も、ウルトラライト化に挑戦中。

岡村 大輔(ビヨンセ)|山と道鎌倉スタッフ
世界遺産を巡る旅で各地を放浪し、PCTとヘキサトレックを歩く。歩く旅からロングトレイルカルチャーへ。