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PRODUCT FOCUS 座談会

#4(京都)山と道バックパックの選び方

山と道京都のスタッフそれぞれが思う「良いバックパック」と、一番使っているバックパック
2026.08.14
PRODUCT FOCUS 座談会

#4(京都)山と道バックパックの選び方

山と道京都のスタッフそれぞれが思う「良いバックパック」と、一番使っているバックパック
2026.08.14

毎月、山と道がいま伝えたい製品を取り上げ、その魅力と使い方をじっくり掘り下げていくPRODUCT FOCUS。

実際にアイテムをどう使い、どう選ぶのか。季節やスタイルでの使い分けや、長所も短所も率直に語りながら、道具を通して、自分に合う選び方を見つけていきます。その起点にあるのは、スタッフたちの対話。その最初の一歩が、この座談会です。今回は、山と道京都のスタッフが、それぞれ自分の愛用バックパックや山と道のバックパックの使い分けについて語り合いました。

PRODUCT FOCUSは、この座談会のような山と道JOURNAL記事や山と道鎌倉店頭での展示、そしてSNS等を通じて情報発信しています。気になる製品があったら、ぜひ店頭で実際に手に取ってみてください。

PRODUCT FOCUS

〜自分に合う道具の機能や使い方を考える〜

山と道の店頭やオンラインショップには、同じような形の製品がいくつも並んでいます。種類が増えるほど、「で、どれを選べばいいの?」と迷いますよね。でも、スタッフに製品ごとに「どんな時に快適だと感じたか」「どう使っているか」を聞いてみたら、答えは人それぞれ。正解はひとつではありませんでした。

山と道が大切にしているのは自分で選び、自分で背負うこと。何を持つかを自分で決めるほど歩きは軽やかに、自由になっていく。スタッフの話が、あなただけの選び方を見つけるヒントになれば嬉しいです。

山と道 夏目彰

山と道バックパックの比較

MINI
30〜32L|413〜440g

日帰り、小屋泊、ウルトラライト装備のテント泊までマルチに活躍。上半身で無理なく荷重する設計が腰を自由にして、アップダウンの多い日本のトレイルを気持ちよく歩けるウルトラライト・バックパック。素材にはパーテックスと共同開発したオリジナル生地と、極めて高い強度を誇るテクノフォース®スチール(フロントポケット、ボトムのみ)の2種類を用意。

MINI2
35〜38L|413〜431g

MINIのフロント/サイドポケットを大型のメッシュポケットに変更し、よりウルトラライトハイキングやファストパッキングに特化したバックパック。素材にはパーテックスと共同開発した軽量でしなやかなオリジナル生地を採用。

THREE
40〜45L|554〜698g

肩と腰に荷重を分散させる設計で10kg程度までの荷物を快適に背負うことができ、体の動きを邪魔しないテープ式のヒップベルトで、起伏の激しい日本の山も軽快に歩くことができる中型バックパック。3種類のフロントポケットと、エコパックEPX200とX-Pac UX10の2種類の素材を用意。

ONE
50〜55L|670〜749g

独自設計のカーボン製X型フレームを搭載し、歩きながら荷重のバランスを自在にコントロールできる、テント泊縦走やロングトレイルのための大容量バックパック。
背面長は5サイズ、ヒップベルトは4サイズから選ぶことができ、素材にはパーテックスと共同開発したオリジナル生地と、極めて高い強度を誇るテクノフォース®スチール(フロント、サイドポケットのみ)の2種類を用意。

MINI
30〜32L|413〜440g

日帰り、小屋泊、ウルトラライト装備のテント泊までマルチに活躍。上半身で無理なく荷重する設計が腰を自由にして、アップダウンの多い日本のトレイルを気持ちよく歩けるウルトラライト・バックパック。素材にはパーテックスと共同開発したオリジナル生地と、極めて高い強度を誇るテクノフォース®スチール(フロントポケット、ボトムのみ)の2種類を用意。

MINI2
35〜38L|413〜431g

MINIのフロント/サイドポケットを大型のメッシュポケットに変更し、よりウルトラライトハイキングやファストパッキングに特化したバックパック。素材にはパーテックスと共同開発した軽量でしなやかなオリジナル生地を採用。

THREE
40〜45L|554〜698g

肩と腰に荷重を分散させる設計で10kg程度までの荷物を快適に背負うことができ、体の動きを邪魔しないテープ式のヒップベルトで、起伏の激しい日本の山も軽快に歩くことができる中型バックパック。3種類のフロントポケットと、エコパックEPX200とX-Pac UX10の2種類の素材を用意。

ONE
50〜55L|670〜749g

独自設計のカーボン製X型フレームを搭載し、歩きながら荷重のバランスを自在にコントロールできる、テント泊縦走やロングトレイルのための大容量バックパック。
背面長は5サイズ、ヒップベルトは4サイズから選ぶことができ、素材にはパーテックスと共同開発したオリジナル生地と、極めて高い強度を誇るテクノフォース®スチール(フロント、サイドポケットのみ)の2種類を用意。

話したスタッフ

夏目|山と道 代表
りょう|山と道京都スタッフ
あやなん|山と道京都スタッフ
マブ|山と道京都スタッフ
アンディ|山と道京都スタッフ

問い|山と道で一番使っているバックパックは?
そしてどう使い分けている?

夏目 じゃあ、鎌倉編に続いて次は京都編です。まずみんなが自分の一番背負っているバックパックから話し始めてもらえたらなと思います。

MINI2のメッシュポケットは雨の日も有効?

あやなん 私が一番背負ってるのは、山ではMINI2で、トータルだとMINIです。普段の出勤はずっとMINIだし、日帰りの低山とかもMINIなので、一番使ってるのはMINIだけど、山をしっかり歩く時やテント泊する時はMINI2です。THREEを使うのは、寝袋のスペックをちょっと上げた秋とか、肌寒いシチュエーションでのテント泊。あとはヘルメットやチェーンスパイクを持つとか装備が増える時と、食料を3泊分以上持たないといけない時です。雪山はTHREEもしくはONEで、ONEのシチュエーションはちょっと少ないかなっていう感じです。

夏目 その中で、特にMINIとMINI2を使い分けている理由は?

あやなん MINIは見た目がすっきりとしているから普段でも使いやすいので。MINI2はやっぱりメッシュポケットへの荷物の出し入れのしやすさと、なんでもポンポン入れられる手軽さがいいですよね。なので、山で使うならばMINIよりMINI2を手に取ります。メッシュポケットにヘッドライト入れたり、レインウェア入れたりとか、小物を結構入れたりしているんですけど、MINIやったら、まあまあポケットの中を探さないといけないし。その点MINI2の方が、しっかり集中して山を楽しみたい時にストレスフリーだから好きです。

2024年、北アルプスでMINI2を使用するあやなん。

アンディ 僕はMINI2とTHREEとONEを持っているんですが、いま一番背負ってるのはMINI2ですね。雨の時も基本的にMINI2を使ってるっていうのが理由で、特にフロントポケットがメッシュなぶん乾きも早いですし、レインウェア上下を入れておけばすぐアクセスして着れるので、雨の日は特に有効かなと思っています。で、僕はあんまり力も強くないし肩も結構ひょろひょろなので、7kg以上背負う時はTHREEにして、しっかり肩と腰で荷重を分散して、急登も登りやすいようにしたりしますね。

2024年、中央アルプスでTHREEを使用するアンディ。

夏目 ONEはどういう時に使うの?

アンディ ONEは高島トレイルとか、北アルプスの無補給縦走とかするんだったら選ぶかなと思います。ONEかTHREEか、季節によって変わってくると思いますけど。

MINIでテント泊の方が渋い

りょう 僕が一番使ってるのは、最近やとMINIですね。MINIもMINI2もそうなんですけど、僕、バックパックが好きで、他社のやつとかも色々買ったりしてるんですけど、その中でも山と道に属してるってことを全部抜きにして、一番自分の体に合ってるなって改めて感じています。それは多分、背面長とかショルダーストラップの位置とか形とかが全部バチっと自分にはまってるからで。山と道に入る前はMINI2のSize L使ってて、入ってからMを試したら、Mの方がバチッとはまったっていう経験も結構大きいです(※適正サイズは身長だけでなく胸囲や体重でも変わる)。あとはショルダーストラップもバックパックの軽さに対してはしっかりしてると思うんですけど、それがワンショルダーで背負った時も、しっかり荷物が安定したりとか。ワンショルダーは背中の蒸れとかも避けれるので結構やってます。あとは日常から日帰りからテント泊まで、全部違和感なく使えるし、テント泊でも最近はMINI2を使わなくなってMINIを使ってます。さっきのあやなんとは逆で、僕はパッキングもズボラなんで、MINI2みたいにフロントポケットにラフに入れられちゃうと、逆にどんどんそっちが増えていってパッキングが崩れていくのを、後で写真とかで見ると格好悪いなと思うんで。逆にそんなに入らないからこそ、何を持っていくかを慎重に考えるMINIの方が、今の自分には合ってるなって。あとは単純に、MINIを背負ってテント泊してる人を何年か前に見て、その時、あのシンプルさでテント入ってるのがすごい格好良かったんですよ。「この容量やけどテント入ってんねんで」って言いたい、気づいてほしい、みたいな(笑)。MINIでテント泊の方がなんか渋いなって。もちろん、そのぶんパッキングはちょっと工夫しなあかんなっていうのはあるんですけど、それ差し引いても、やっぱポケットがジッパーで容量もそんなにないぶん、体の逆側に荷物も増えにくいし。そういうとこがズボラな人にもいいのかなと思って、最近はMINIで行くことが多いですね。

2026年、富士山でお気に入りのMINIを自慢するりょう。

10月半ばの標高2,500m以上ならTHREE

夏目 THREEを選ぶとしたら、どんな時に使い分ける?

りょう 基本的にTHREEはMINIに荷物が入らへん時ですね。なんで、明確に10月半ばぐらいからの標高2,500mから3,000mぐらいで、単純にシュラフがかさばったり、保温着増えたりとかで30Lに収まらない時はTHREEにしてて。あと、個人的な思い入れがTHREEにはあって。だいぶ前ですけど、元々グレゴリーのバルトロの65Lを使ってて、そっからTHREEを買ったんですけど、それがきっかけで軽量化することになったんで。これから軽量化したいってお客さんには結構その話をして、THREEを勧めることもあります。でもTHREEの背面長が、個人的には背中に接する面が広いんで、夏山とかやと、やっぱそのぶん蒸れる面積も広くなるんで、極力MINIで行ける時はMINIで行きたいと思っていますね。

夏目 ONEを使うのはどんな時?

りょう ONEは子供連れてアルプス行った時とかは使いましたけど、語れるほど使えてないっていうのが正直なところで、使う必要がある山に行けてないっていうのはあります。試しにあえてONEで行こうはあるんですけど、ONEじゃないとあかん山行っていうのがないんで。やっぱONEの良さって、1週間ぐらい使わないと分からへんのかなって。どうしても肩が疲れるからヒップベルトが欲しいとか、そういうシチュエーションじゃないとONEの本当の良さは分からんのかなと思ってて、それは1個課題として感じてます。

あやなん でもONEはいっぱい入れられる安心感はありますよね。

りょう そう。やから娘の着替えとかも入れたりして、3人やけどバックパック2個で行く時とか、そういう時とかは良かったけど。もうちょっと早く出会って、バルトロからONEに行ってたら、めっちゃ良い出会い方だったかもしれんな。

2023年、冬の久住山でONEを使うりょう。

あやなん ONEは容量入るから、パッキングを頑張って工夫しなくてもいいのは良いなって思ってしまう。MINI2やったら、押し込んで、ここにこれ入れてみたいなの、めっちゃ考えるけど、ONEは結構ポンポンなんでも入れてもいけるのがいいなって、ONE使った時に感じたな。MINI2はパッキングを毎朝ちょっと頑張るから。

夏目 でもやっぱ、ONEでも考えて入れてもらいたいなというのは僕、思います。

あやなん 考えては一応入れてます(笑)。

THREEはパッキングがしやすい

マブ 僕はMINI2とTHREEを使うことが多いけど、頻度が高いのはMINI2。背負い心地とか使用感とか、ほんとみんなが言ってる通りで。りょう君が言ってるようにワンショルダーでも使いやすいし、ショルダーストラップの根元が動いてくれるので、どういう風に背負っても割としっくりくるところがすごく好きですね。なぜMINI2なのかっていうのが、山だとハンモックで過ごすことが多いから。ハンモックで寝ながらバックパックをリッジラインに吊るして、色々ものを出し入れしながら過ごすのがすごく好きなんです。そういった時に、メッシュポケットだとすぐに中身が分かって物の出し入れもしやすいので。一方、アルプスとか天気の不安定な場所に行く時はTHREEが調子いいなと思ってまして。去年、ULハイキング研修で北アルプス7日間行かせてもらったんですけど、そん時、結構雨に降られたりとか風が強い日とかもあったんですけど、シェルター立てて、パッとTHREEの中を見た時に、あんまり濡れてない安心感っていうか、そういうのもすごく感じて。夜、すごい嵐で、もう川の上で寝てたみたいなシチュエーションになったんですけど、バックパックの中は割とドライな状態を保っていたので、中身が濡れにくいっていうのが、僕の中では割と安心感があったなと思ってます。あと間口の広さと、生地のハリ感でパッキングがすごくしやすかったんで、それも雨の中すぐに行動に移したい時に安心できるっていうか、次の行動に移しやすいところが、すごくええなTHREEって。

2025年、THREEで北アルプスをハイキングするマブ。

りょう 確かに。THREEのハリ感は僕も同感で、パッキングする時に奥まで覗きやすいし、勝手に自立してくれるのもあるし。一番いいなと思うのは、結構荷物が多くてトップのギリギリまで詰めた時に、生地がエコパックでハリがあるんで荷物がぶれにくい。それがMINIとかONEやと結構ゆさゆさしたりするんですけど、そこのエコパックの抑えが効いてくれるんで、有効容量が大きいというか。しっかりある程度の重たいものも、頭の後ろぐらいまで詰めてもブレにくいっていうのはTHREEならではかな。

THREEは自立し、開口部も大きく開いたままになるのでパッキングしやすい。

マブ あとは、THREEにふんわりパッキングするのが僕は結構好きですね。THREEって見た目が大きいじゃないですか。それに対してパッキングしてる重量が少ないから、思ってるより軽いやんっていうのも嬉しい。

りょう 僕は逆やなと思って。やっぱ背面長が短い方が快適に歩けるし、腰回りもすっきりするから、MINIで収まるならMINIで行きたい。特に、動き出し容量パツパツでも食料が減っていくんで、山行中に荷物が増えることはほぼないと思うんですよ。だから、動き出しでパンパンはまだ許せるけど、動き出しで余裕ありすぎると背面長の分もったいない。背中に接する面積ってバックパックって変わらへんけど、荷物は基本的に減り続けるんで。そこを考えると僕は逆かなと思います。

あやなん 行けるならMINI2とかMINIで。

りょう うん。やっぱ軽快さが全然違う。背面長が短い分、重心が2cmとか変わってくるから、その2cmが意外と効いてくる気がする。

あやなん 軽やかに歩けますもんね。

りょう そこの微妙な差が長い歩き旅とかやったらかなりでかくなる気がする。でも、THREEの腰にも荷重を振れるところは場面によってはすごい有効やから、そこの使い分けかなと。

問い|あなたにとって良いバックパックとは?

夏目 では最後の質問に行きます。あなたにとって良いバックパックとは、どんなバックパックでしょうか?

自分の一部みたいになるバックパック

あやなん 私は山に入る時、自然の中に入り込みたいっていうか、山や自然と繋がりたいっていう感覚があるんですよね。そんな時に一緒に一体になって、自然によりディープに入らせてくれるバックパック。私とバックパックを分けたくないというか、もう一緒でいたいから。でも、バックパックが大きくなればなるほど「バックパックと自分」が別々のものになる感覚があるから、MINI2みたいにもう自分の一部みたいな感じで、相棒みたいな感覚になれるバックパックが好きです。自然の中に入り込んで、そこで暮らして、ずっといる時間が好きだから、その中でバックパックと自分をシームレスにしたい、みたいな感覚。MINI2は、いつでもどこでも軽やかに、自分の一部みたいになるから一番好きなんですよね。ちょっと感覚的な話ですけど。

夏目 いろんな動きを邪魔しないとか、自分が手を伸ばした時に、そこに必要なものがすぐに取り出せるとか、動きに追随してきてくれるとか、そういうバックパックっていうこと?

あやなん そうですね。細かく言語化すると、そういうことです。もう自分の自由自在というか。そういうバックパックです。

2023年、九重連山でMINI2を使用するあやなん。

自分の体の動きを邪魔しないバックパック

マブ 僕は、自分の体の動きを邪魔しないバックパックですかね。ガチガチに固められるバックパックよりは、暑い時はワンショルダーで行けたりとか、普通に背負ってても股関節の制約がなかったりとか、はたまたオーバーナイトでハンモックでゆっくりしてる時もすぐに物が取り出せたりとか。自分の動きを邪魔せずに、自分が思う通りに扱えるバックパックが、僕にとっては良いバックパックかなと思いますね。何も言わへんけどそっと寄り添ってくれてるような。

夏目 ちなみに、それを可能にする機能というか、ポイントって何だと思う?

マブ 余計な物が付いてないっていうところかなと思います。それは軽量化あってのことだとは思いますけど。やっぱりONEにしてもMINI2にしても、体をフレキシブルに動かしても体にちゃんとついてきてくれる。機能が多いぶん、やっぱり可動域が制限されてしまうバックパックって多いと思うので。できるだけシンプルであるというところですかね。シンプルだけど、寄り添ってくれてるとこはちゃんとサポートしてくれてる。最低限だけど、すごく優しいっていうか。

夏目 愛が伝わってきました(笑)。

2024年、比良山でMINI2を使用するマブ。

バックパックは格好良さにつきる?

りょう 僕はもう、格好良さに尽きるかなと思ってて。背負ってみたくなるバックパックが良いバックパック。それがあると、多少使いにくかったりとか不便やなと思っても、どうにか使おうとする工夫が生まれると思ってて。僕はそうなんで、結構ビジュアルでバックパック買ったりするんですけど、実際使ってると、使い続けたいとは思わんバックパックも結構多くて。それがたまたまMINIが、ビジュアルも好きで、使い続けたくなる使い心地とか、自分にたまたま合ってただけかなと思ってて。格好良くて、これを使ってみたいって思えるバックパックが、僕にとっては良いバックパックだと思います。

夏目 ちなみに、りょう君にとってのバックパックの格好良さって、何を持って格好良いって考えてるの?

りょう これ、ほんま好みの女性と一緒やと思うんすけど、どっちかっていうとシンプルなバックパックが好きで、それこそほんまにひとつの袋で何も付いてないのが好きなんすけど、それやと結婚まではできひんなというか、ちょっと使いづらすぎてとかがあって。サイドポケットがあって、フロントポケットがあるぐらいが、僕にとっては付き合い続けたくなるバックパックかな、女性かな、みたいな感覚があります。それをたまたま添い遂げれてんのが、今んとこMINIで。バックパックを僕は擬人化しがちというか、最初はビジュアルから入って告白という名の購入をして、そっからお付き合いしていって、「やっぱ違うわ」とかが結構多いんで(笑)。格好良いとか、居心地がいい、背負い心地がいいとかっていうのはあるかな。そういうので僕はバックパックを見てます。結構一番見ちゃうアイテムですね。

あやなん なるほどな。今、考えが違うなって感じました。ビジュアル全然何でもいいもん。

りょう あ、そうなん。めっちゃ大事や。

あやなん りょうさんっぽいかも。

りょう だから、接客でも、MINIの方が用途的にいいかなと思うけどMINI2をめっちゃ背負いたいって人がいたら、もうそっちの方が大事だと思います。それを使ってもらって、多分メリットもデメリットも出てくると思うんで。そこはめっちゃ個人の感覚やけど、それがめっちゃ強い。

あやなん 私はあんまり外見に興味ないから。バックパックって恋愛対象なんかな?

りょう さっきの「相棒」みたいなワードもさ、やっぱこう、バディ感があるというか。

あやなん 性格いい、使いやすい、みたいなんがいい。

2023年、北アルプスでのMINIとあやなん。

りょう そう。だから、使いにくくてもビジュアルが良かったら背負うやろうし。ビジュアルと居心地のバランスがいいのが、今んとこ僕にとってはMINI。ていう感覚。特にバックパックは、ビジュアルと心地良さが大事。

バックパックの機能性=体の一部になること?

夏目 ちなみに、りょう君は心地良さはどんなところを重視してるの?

りょう まず背負ってる感覚があんまないもの。背負ってる感覚のなさっていうのがどういうとこかっていうと、フィット感と、重さを感じないっていうのと、あとは腰回りがすっきりしてるっていうのが、大きく3つあるなと思ってます。それを維持するために、ある程度の重さまでは削ろうとするし、このバックパックを背負うためにどう工夫したらいいか、みたいなとこやと思うんで。心地良さが何かって言うと、その要素の中にビジュアルとかが結構入ってるんで、それも心地良さのひとつというか。これを背負ってる自分って格好良いな、みたいなんも入ってきますね。

アンディ 僕はやっぱ機能性かなと思う。僕がトレラン上がりっていうのもあるんですけど、背負った状態ですぐ取りたいものが取り出せるっていうバックパックが一番いいなとは思ってます。なので、ボトルホルダーあった方が僕は嬉しいなと思って付けたりもしますし、ボトムの部分にポケットがあったらいいなと思うんで。その後に背負い心地かな。機能性が高い=体の一部になっている、みたいなところかなと思ってます。

りょう バックパックを降ろさなくていい、みたいな?

アンディ そうですね。

夏目 今の話だと、機能性は、道具の出し入れを重視してる感じ?

アンディ そうですね。バックパックを置いちゃうと、再び背負った時に背中が汗で冷たいのが結構ストレスで。基本的にはもうずっと背負っていたい。ちょっと休憩する時も、あんまり僕、荷物を置かずに背負った状態で座ったりもするので。その辺もやっぱり腕の可動域にもよるんですけど、収まる位置に収まってたら、すごい自分的にもラクですし、ストレスなく長く歩けるなって思います。

2024年、北アルプスでのアンディとMINI Custom Edition

お客さんともこういう会話ができたらいいな

夏目 なるほどね。たっぷりお話しいただきました。じゃあ最後に今日の感想をもらおうかな。

マブ やっぱ感情が先に出て、言語化するのってすごく難しいんですけど、道具自体が僕にとってすごく優しいっていうか、なんか「いつもありがとう」って、山と道の道具が好きやなって、改めて気づきました。

あやなん みんながバックパックをどういう目線で見てるとか、改めてこうやって話せる機会があって、なんか面白いなって思ったのと、私が山に入る中で、自然の中にずっと身を置きたいとか、自然と繋がりたいみたいな気持ちがずっとあるんですけど、その中でやっぱりMINI2って私にとっては一番相棒になってくれて、愛情あるなというか、大好きなバックパックやなっていうのも改めて思いました。

りょう 今日はONEを使わざるを得ない山行とかを計画しようかなと思ったのがひとつと、僕はその道具との出会い方って大事やなと思ってて。自分がいいと思った点を喋る時に、やっぱこの道具に出会った時の感動というか、例えば5-Pocket Shortsをはじめて使った時ってすごいインパクトがあったし、そういう出会いの窓口になるのが直営店なんで、スタッフがそれぞれの体験をちゃんと喋れて、お客さんも同じような体験ができたら何よりいいなと思いました。接客やったら、こんだけ山と道のことに対して好き勝手には喋れないんで、こういう場があるのはやっぱ改めて大事やなと思ったし、スタッフで自然とそういう会話ができるようなきっかけを、1日1個でも作っていけるようにしたら、接客でもより自分の言葉で喋れるようになると思いました。その方が人にも伝わるやろうし。さっきの夏目さんの言葉じゃないけど、「愛を感じました」ってお客さんが言ってくれたら嬉しいですね。AIとか、なんでも調べたら分かる時代において、そういうのがすごい価値にもなってくるやろうし、お客さんともこういう会話ができたらいいなと改めて思いました。

夏目 あらためて、みんながどう考えて、どう選んでるかってことをひとつ一つ聞くことによって、気づきがあるなって思いました。これを選ぶんだ、これが好きなんだっていうのを、ちゃんと聞くことによってなるほどって思うことが色々あって、自分の物作りであったか、今後の山と道のあり方とか伝え方に関しても、すごく参考になることが色々あったなって思いました。改めてありがとうございます。

全員 ありがとうございました。お疲れ様です!

道具の選び方に、正解はひとつじゃない。だからこそ、問いを持ち寄り、人の選び方を知ることが面白い。この座談会は、山と道鎌倉ではPRODUCT FOCUSの展示やSTORE PROGRAMへと続いていきます。山と道鎌倉・京都で、お待ちしています。

参加スタッフプロフィール

夏目 彰|山と道 代表
2011年に妻とふたりで山と道をはじめる。今も新しいメーカーのあり方を模索中。

久保田 稜(りょう)|山と道京都スタッフ
滋賀を愛する2児の父。滋賀1周トレイルを24日かけて歩く、限られたモノの旅が好き。YouTuber「みそしるえがお」としても活動。

永井 絢菜(あやなん)|山と道京都スタッフ
学生時代からのバックパッカー。ジョン・ミューア・トレイルやチリのパタゴニアなど海外の山を歩いてきた。トレイルランニングも好き。

馬渕 亮太(マブ)|山と道京都スタッフ
元プロミュージシャン。子どもの頃に親しんだ山へ。2023年からウルトラライトを実践中。

安藤 優作(アンディ)|山と道京都スタッフ
メインはランニングとトレイルランニング。ウルトラライトは日々勉強中。